Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨士原 敏也 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 研究員 (30359129)
市來 雅啓 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 研究員 (80359182)
馬場 聖至 東京大学, 地震研究所, 助手 (70371721)
山本 順司 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60378536)
荒木 英一郎 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 研究員 (60359130)
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Research Abstract |
2004年に北西太平洋で発見された若い海底火山(プチスポット火山)の形成過程解明のため,平成17年度はJAMSTEC調査船「かいれい」,「よこすか」による二度の調査航海を行った,実施した項目は,海底地形調査,地磁気・重力測定,シングルチャンネル反射法調査,採泥及び地殼熱流量測定,OBEM(海底電位磁力計)によるアセノスフェアまでの電気伝導度構造,及び「しんかい6500」による火山体の海底観察及び試料採取であり,多分野にまたがる総合的調査である. <調査概要>小海丘は,海底面からの比高およそ100m,海底面での直径が約2kmで北北西-南南東方向へ伸びた楕円形を示し,溶岩の分布は非対称であることが明らかになった.また同様の火山と思われる小海丘が多数見つかっており,少なくとも同海域には,陸上にしばしば見られるアルカリ単成火山と類似した規模の火山群(例えば東伊豆単成火山群)があることが推定できる. 3つの小海丘におけるしんかい6500潜航調査により,山頂から山体中腹にかけて枕状溶岩,溶岩チューブが確認され,また周囲にはクリンカー様噴出物などが散乱し,爆発的な噴火をしたことが明らかになった.また三海丘とも同様の噴火様式を示す若い火山であることが確認された. 採取された玄武岩中には,かんらん石捕獲結晶,さらに海洋下部地殼〜上部マントルの捕獲岩が,含まれていた.地殼物質はMORB組成を持つが,上部マントル物質(かんらん岩,パイロクシナイト)は海洋底かんらん岩とは異なり高圧での部分溶融を経た融け残りマントル物質であること,さらにその平衡温度・圧力は,800-1100度C,0.5-2.0GPaであり標準的海洋プレートモデルよりも高温の地温勾配を持つことが分かった,
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