2006 Fiscal Year Annual Research Report
昼間観測のためのナトリウム温度ライダー用超狭帯域光学フィルタの開発と特性測定
Project/Area Number |
17340144
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
川原 琢也 信州大学, 工学部, 助教授 (40273073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿保 真 首都大学東京, システムデザイン部, 助教授 (20167951)
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Keywords | ナトリウムライダー / 昼間観測 / ファラデーフィルター |
Research Abstract |
1.ファラデーフィルタの製作 前年度からの検討の結果、ファラデーフィルタを製作する際のコア技術となるナトリウムセルを、インコネル合金またはサファイアで製作することを検討してきた。サファイアはナトリウム上記に対して最も安定であるとの調査結果を得たが、加工が極めて困難である。近年、これを解決する技術が開発されたためサファイアでセルを製作できる可能性が示され、設計・製作を開始した。ボディと窓はオプティカルコンタクトという接着剤を全く使わない接合方法で接合するため、使用温度である180C程度に加熱、室温への冷却を繰り返しても熱ひずみの問題がほとんど生じない。 2.ファラデーフィルタ透過率測定実験 干渉フィルタの半値幅(1nm)の1/100というファラデーフィルタ(半値幅10pm)の透過率測定は、ライダーでの温度計測に必要不可欠となる。ところが通常の分光計では計測できない分解能のため、この計測システム自体の構築が一つの研究テーマとなりうる。これを超狭帯域光源である首都大学東京のリングレーザを用いて計測システムを組み実験を行った。ファラデーフィルタとは別にナトリウムセル(市販品)を用意し、そこからの共鳴散乱光を絶対波長モニターとして用い、PCによる外部コントロールで波長スキャンを行い、フィルタの透過率を測定した。共鳴散乱光モニターにより波長の同調は確実だが、信号は確認できたがS/Nが悪く絶対波長モニターと透過率プロファイルが不完全であった。次回の計測での課題となった。
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