2005 Fiscal Year Annual Research Report
地殻・マントル物質の精密解析による海洋プレート・オフィオライトの比較研究
Project/Area Number |
17340162
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
宮下 純夫 新潟大学, 自然科学系, 教授 (60200169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高澤 栄一 新潟大学, 自然科学系, 助教授 (80222082)
前田 仁一郎 北海道大学, 大学院理学研究科, 助手 (50165643)
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Keywords | オフィオライト / 海洋地殻 / 海洋リソスフェア / 海嶺火成活動 / マグマ / マントル |
Research Abstract |
本研究はオマーンオフィオライトおよび海洋プレートについて,1)溶け残りマントル,下部地殻物質の分化と上部地殻の関係について岩石学的成因関係の解明,2)それらが二次的に被った火成改変プロセスを解明することを目的とする.海嶺セグメント構造を考慮に入れて,下部地殻の形成プロセスを解明すること,また,マントル構成岩石の広域的な化学マッピングによって,広域的な部分溶融プロセスと局所的な変化の実体を解明し,それらと地殻構成プロセスとの関連を検討し,全体としての海洋地殻-上部マントルの形成プロセスとそのマグマシステムの特徴を解明する事を目的としている.初年度における主な成果は以下の様である. 1)溶け残りマントルの広域的な精密分析(全岩化学組成・鉱物組成・希土類元素)が順調に進行し,上部マントル内における初生的プロセス(上部へ向かった枯渇度の減少)と2次的プロセスによる超枯渇帯の存在などが明らかとなった.2)下部地殻に関する詳細な分析が進行し,ガブロ層上部へ向かった系統的変化が明らかになってきた.例えは斜長石のFeO量が上部へ向かって増大する事が明瞭となってきた.全体的な組成変化の実体も明らかとなり,海嶺下のマグマプロセス解明の重要な制限条件が与えられた.この事により,海嶺下のマグマ溜まりはガブロ氷河モデルでは説明できず,シーテッドシルモデルが正しい事が明らかとなった.3)IODP Expediton 312などの太平洋や大西洋で行われた深海掘削に参加し,現在その系統的な検討が進行しつつある.
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Geochemical secular variation of magma source during Early to Middle Mioxene time in the Niigata area, NE Japan : Asthenospheric mantle upwelling during back-arc basin opening2006
Author(s)
Shuto, K., Ishimoto, H., Hirahara, Y., Sato, M., Matsui, K., Fujibayashi, N., Takazawa, E., R., et al.
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Journal Title
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