2006 Fiscal Year Annual Research Report
塩素・臭素系混合プラズマの気相および固体表面におけるプラズマ化学の解明と制御
Project/Area Number |
17340172
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
斧 高一 京都大学, 工学研究科, 教授 (30311731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江利口 浩二 京都大学, 工学研究科, 助教授 (70419448)
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Keywords | プラズマ加工 / プラズマ化学 / 表面・界面物性 / 半導体超微細化 / 超微細加工形状 / 反応粒子輸送 / プラズマプロセス / エッチング |
Research Abstract |
塩素・臭素系混合プラズマの気相および固体表面におけるプラズマ化学について,[1]プラズマエッチング(微細加工)における表面の微細構造内でのプラズマ粒子(イオン,電子,中性ラジカル)の輸送と表面反応過程について,従来のイオンアシスト反応等に加えて,前年度の実験によりその重要性が見いだされたパターン側壁でのイオンの反射の影響を新たに取り入れ,原子スケールの現象論的モデリングと,微細エッチング形状進展シミュレーションを高度化した.ここで、入射イオン(Cl^+,Br^+)と基板原子(Si)との相互作用ポテンシャルを量子化学計算により求め、原子スケールの現象論的モデリングと分子動力学計算との融合モデルを提案した.また,[2]微細構造形状について,これまでのトレンチ(溝)に加えホール(孔)構造に対するモデリングも構築して,微細構造内の粒子輸送と表面過程の幾何学的形状に対する依存性を明らかにした.[3]塩素・酸素(Cl_2/O_2),塩素・酸素・臭化水素(Cl_2/HBr/O_2)プラズマによるシリコン(Si)エッチング,および三塩化硼素・塩素・酸素(BCl_3/Cl_2/O_2)プラズマによる酸化ハフニウム(HfO_2)エッチングについて,エッチング中の気相および基板表面を,発光分光とフーリエ変換(FTIR)赤外吸収分光法によってその場観察し,エッチングにかかわる反応種と反応生成物,および基板表面の酸化と保護膜堆積の挙動を明らかにした.[4]プラズマ処理によってシリコン基板表面に形成される欠陥層(ダメージ層;表面・界面変質層)について,光学的手法としてエリプソ分光と変調反射率分光,さらに電気的手法として比抵抗測定を活用して解析し,欠陥層の厚さ,および欠陥の面密度のプラズマパラメータ(イオン入射フラックス・エネルギー)に対する依存性を明らかにし,プラズマによる固体表面の欠陥形成モデルを提案した.
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Research Products
(5 results)