2006 Fiscal Year Annual Research Report
ペロブスカイト型混合伝導性材料のin situ精密構造解析
Project/Area Number |
17350011
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
野村 勝裕 独立行政法人産業技術総合研究所, ユビキタスエネルギー研究部門, 主任研究員 (60357754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蔭山 博之 独立行政法人産業技術総合研究所, ユビキタスエネルギー研究部門, 主任研究員 (80356758)
八島 正知 東京工業大学, 大学院総合理工学研究所, 助教授 (00239740)
柿沼 克良 神奈川大学, 工学部, 助手 (60312089)
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Keywords | 混合伝導性材料 / 結晶構造解析 / 最大エントロピー法 / 物性実験 / 燃料電池 |
Research Abstract |
高性能な燃料電池開発に資するため、本研究では、1.燃料電池運転条件下での中性子回折測定法を開発し、核密度レベルでの構造評価法を開発すること、及び2.ペロブスカイト型混合伝導性材料について核密度(及び電子密度)レベルでの構造と導電特性との関係を解明することを目的としている。今年度の主な研究成果は以下の通り。1.(La,Sr)CoO3系ペロブスカイト型化合物を中心に高純度試料を合成した。2.(La,Sr)CoO3系化合物のAサイト陽イオン(La及びSrイオン)の電子状態、イオン周りの酸素の配位数などを明らかにするため、放射光XAFS装置(SPring-8設置)を用い、酸素分圧10^-4〜0.21atm、室温及び約720℃の温度で、La K吸収端及びSr K吸収端のXAFSスペクトルを測定し、動径構造関数を得た。3.実験室系X線回折装置を使用し、(La,Sr)CoO3系について、酸素分圧10^-4〜0.21atm、室温〜900℃の温度範囲で回折データを収集した。取得したデータについて、リートベルト法と最大エントロピー法(MEM)を用いた解析を行い、結晶構造内の電子密度分布を可視化した。4.本プロジェクトで開発した雰囲気調整可能な高温中性子回折システム(日本原子力研究開発機構東海研究開発センター-改造3号炉、HERMESに設置)を使用し、(La,Sr)CoO3系化合物について、酸素分圧10^-4〜0.21atm、室温〜1000℃の温度範囲で回折データを収集した。取得したデータについて、リートベルト法とMEMを用いた解析を行い、結晶構造内の核密度分布を可視化した。5.2.〜4.の解析結果を踏まえ、核密度(及び電子密度)レベルの構造と導電特性(酸化物イオン導電性及びホール導電性)との関係を検討した。
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Research Products
(2 results)