2007 Fiscal Year Annual Research Report
固液界面の単一分子挙動解析のための超高感度・超解像振動分光法の確立
Project/Area Number |
17350013
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
二又 政之 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 界面ナノアーキテクトニクス研究センター, 主任研究員 (20344161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 直樹 独立行政法人産業技術総合研究所, 実環境計測・診断ラボ, 主任研究員 (10344219)
清水 敏美 独立行政法人産業技術総合研究所, 界面ナノアーキテクトニクス研究センター, センター長 (10357220)
増田 光俊 独立行政法人産業技術総合研究所, 界面ナノアーキテクトニクス研究センター, 主任研究員 (70358000)
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Keywords | 1分子計測 / 走査プローブ顕微鏡 / 分子認識 / 表面・界面物性 / 超薄膜 |
Research Abstract |
単一分子感度ラマン増強メカニズムの完全な解明のために、1)ギャップをナノメータザイズで制御した金属ナノ構造を電子ビームリソグラフィ等での形成を試みた。基本的なEBL実験技術の習得を完了し、マシンタイムの制限内で、ナノ構造制御を進め、光学的性質を明らかにした。今後さらに精密な構造制御とラマンへの利用を進めるための基礎ができた。2)ハロゲン化物イオン以外のアニオンの及ぼす化学的増強効果の解析を進めた。従来不明瞭であったハロゲン化物イオンによる化学的増強の活性化の微視的メカニズム:銀ナノ粒子表面のカーボンや酸化物がハロゲン化物イオン添加により置換され、ナノギャップが開きそこに色素カチオンが静電的に吸着し、ギャソプモードが活性化されるというメカニズムを、世界で初めて明らかにした。3)金属ナノ構造体をナノ粒子リソグラフィを用いて、基板上に形成し、超高感度ラマン分光法を、DNAやオリゴマーに適用し、定量分析法としての確立を進めた。銀蒸着時のナノオーバレーヤ構造の制御により、蒸着膜とは根本的に異なるナノ構造と付加的な100-1000倍の増強が得られることを見出した。これを用いて、DNAのハイブリッド化の過程をほぼ定量的にモニタ・検出することに成功した。今後さらに高感度化、定量化を進める基礎ができた。
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Research Products
(3 results)