2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17350061
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
西出 宏之 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90120930)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須賀 健雄 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (10409659)
村田 英則 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (50367075)
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Keywords | 機能性高分子化学 / 高分子合成 / 電気・磁気的性質 / 電池 / 高分子機能材料 |
Research Abstract |
1.ラジカルポリマーの合成とラジカル種の選定 TEMPO類似骨格の2,2,5,5-テトラメチルピロリジニルオキシ(Proxyl)を選択、重合基としてエチニル基を導入、Rh触媒を用いた配位重合よりラジカルポリマーを合成、同様にTEMPO置換ポリアクリレート、アミニウムラジカル誘導体も合成した。サイクリックボルタモグラム(CV)よりいずれのラジカル種も迅速かつ安定な電子移動過程を有し、活物質に有効であることを明らかにした。 2.n型ラジカルポリマーの合成と負極特性評価 ニトロキシドのo-位に電子吸引基としてトリフルオロメチル基を置換したスチレン誘導体を合成し、ラジカル重合、脱保護・化学酸化を経てラジカルポリマーへ誘導した。CVよりカソード側-0.76Vにn型の酸化還元波が現れ、繰り返し掃引しても安定であった。隣接位にカルボニル基を有するピバロイルニトロキシド置換ポリアセチレン、ニトロキシド置換ポリアクリルアミドも同様に合成、置換基の電子効果によりレドックス対の選択が可能であることを実証した。3種のn型ニトロキシドポリマーで作製した炭素複合電極は、溶液と異なり不可逆な酸化還元挙動を示した。定電位電解、電解ESR、電解UV測定より安定性を検証中である。 3.ラジカル高分子膜での電子・物質移動過程の解析と電極作製の最適化 TEMPO置換ポリメタクリレートから成る高分子被覆電極(膜厚2(x10-6m))のCVは、ピーク電位幅狭く、電気化学パルス法から高分子膜中における電荷の見かけの拡散係数Dappは10-8(cm2/s)桁と見積もられ、高分子膜中においても速い電子移動を明らかにした。複合電極の走査電顕像より炭素繊維の周り約100mm厚みで高分子が覆う形態が観察され、高分子層内をホッピングして電子伝達されていることが示唆された。
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Research Products
(5 results)