2005 Fiscal Year Annual Research Report
イオン性液体の液晶化・配向制御による高機能イオン輸送材料の開発
Project/Area Number |
17350065
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
加藤 隆史 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70214377)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉尾 正史 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (60345098)
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Keywords | イオン性液体 / 液晶 / 超分子 / 自己組織化 / ナノ相分離 / 異方性 / イオン輸送 / 物質輸送 |
Research Abstract |
イオン活性機能を有する有機材料として、近年、イオン性液体が注目を集めている。本研究では、イオン性液体の構造をベースにして化学修飾により、一次元的に組織化できる新しいイオン活性機能材料を構築することを目的とした。 アクリル重合基をもつ扇状構造のイミダゾリウムイオン性液体モノマーを設計・合成した。液晶性発現には、イオン性部位(イミダゾリウム部位)と非イオン性部位(芳香族アルキル部位)のナノ相分離形成、およびイオン性部位の静電相互作用を活用した。この化合物は20〜50℃までヘキサゴナルカラムナー液晶性を示した。異方的なイオン輸送を実現するために、カラム構造をマクロに配向させる手法について検討した。その結果、アミノ基を有するシランカップリング剤で表面処理したガラス基板上で、カラムが自発的に均一垂直配向することを見出した。また、液晶状態において、せん断を印加することにより、カラム構造をせん断方向に均一ホモジニアス配向させることに成功した。液晶状態のモノマーに紫外光照射することにより重合を行なったところ、カラムの均一な配向秩序を維持した透明で機械的に安定な高分子フィルムが得られた。これらの配向フィルムの異方的なイオン伝導度を温度可変交流インピーダンス法により測定した。カラム軸に平行な方向のイオン伝導度は垂直な方向のイオン伝導度よりも高く、100℃において約1500倍の異方性値が得られた。これはカラムの軸に沿ってイミダゾリウムイオン性部位からなる一次元的なイオン伝導パスが形成されているためと考えられる。
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Research Products
(7 results)