2005 Fiscal Year Annual Research Report
非線形応答を示す超分子を利用したセンシングシステムの創製
Project/Area Number |
17350071
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
竹内 正之 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (70264083)
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Keywords | 非線形応答 / アロステリック効果 / 化学センサ / ポルフィリン / 高感度 / 高選択的 |
Research Abstract |
化学センサにおいて、対象となる分子種・イオンを選択的に結合し、色調変化、蛍光変化あるいは電気化学的変化等の読み出し可能な物理シグナルへと変換する様に設計することが重要である。化学センサで求められているのは対象分子種に対する高選択性、高感度での読み出しである。対象分子種に対する高親和性は化学センサの機能を考えた場合、デメリットとなる。すなわち.対象物質(ゲスト)と化学センサ(ホスト)との親和性が高すぎると逆過程つまり放出が遅くなり、繰り返し利用やリアルタイムで濃度変化がある系のモニタリングを考えた場合はデメリットとなる。よって、適度な親和性(対象系によって異なる)、高選択性、高感度、繰り返し使用と速い応答を兼ね備えたセンシングシステムの創製は重要な課題であると考え、以上の機能を兼ね備えたスマート化学センシングシステムの構築を目指して研究を行った。その中でも、協同性(アロステリズム)を示すホスト分子の設計と合成に特に力をいれ、(1)回転ドア型の分子が高いアニオン識別能を持つこと、(2)アロステリズムによる認識を利用して、認識につながる反応を促進できること、(3)単純な高分子であっても認識に伴う会合などの異なるシグナル経路が存在すると高感度で生理活性物質を認識・識別出来ること、(4)高分子化に伴う高感度化を目標とした、高分子配列法の新しいコンセプトの提案に関して、重要な結果が得られた。これらの結果は、すでに論文に掲載済みあるいは今後掲載される予定である。
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Research Products
(5 results)