2005 Fiscal Year Annual Research Report
半導体の"高温状態における熱平衡キャリヤー"を利用した有機物の完全分解システム
Project/Area Number |
17350078
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
水口 仁 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (90281005)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千住 孝俊 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助手 (70322097)
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Keywords | 酸化物半導体 / 有機廃棄物処理 / 脱臭処理 |
Research Abstract |
初年度は有機廃棄物を完全分解するのに「どのような酸化チタンが最適であるか」を中心に検討し、次にディーゼル排気ガスに含まれるベンゼン、トルエンさらには黒色粒状物質であるPM(particulate matter)の完全分解を行った。酸化チタンの評価にあたっては石原産業のアナターゼ型で比表面積や粒径の異なるST-01,ST-21ならびにST-41をモデル物質とし、これにポリカーボネートを被覆した試料の熱分析(TGA/DSC)、比表面積、ラマンスペクトル、質量分析等で評価を行った。その結果、比表面積が大きく、結晶性が高く、純度の高い酸化チタンが最適で、結晶相としは安定度の高いルチル相が良いことが分かった。この結果を踏まえて、石原産業のST-01が現在市販されている酸化チタンの中で最適であると結論した。次に、ST-01を使用し、ディーゼル排気ガスに含まれる有害成分の完全分解に挑んだ。有害成分はNOxとPMであるが、今年度はまずPMの除去に専念した。PMに含まれる揮発成分の大半はベンゼンとトルエンであることが判明し、これらの完全分解を行った。その結果、ベンゼン、トルエンは酸素存在下で、それぞれ500、350℃で完全分解し、炭酸ガスと水になることが分かった。また、反応過程の検討から、ベンゼンはエチレン、ブテン、ブタジエン等を経て最終的に炭酸ガスと水に分解することも明らかになった。更に、黒色粒状物質も酸化チタンとの接触頻度と接触時間を確保することにより、完全分解することも確認された。以上のように、ディーゼル排気ガスのPMに関しては原理的に完全に浄化できることが分かった。次年度はNOxの分解と酸化チタン粉末の担持方法について本格的な検討を行う。
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Research Products
(46 results)
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[Journal Article] (1RS,4SR,8SR,11RS:15SR,18RS,22RS,25SR)-1,4:8,11:15,18:22,25-Tetraethano-29H,31H-tetrabenzo[b,g,l,q]porphine chloroform disolvate2005
Author(s)
S.Aramaki
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Journal Title
Acta Cryst. E61
Pages: o675-o677
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