2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17350096
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉川 信一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10127219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 隆史 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60344488)
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Keywords | スピンエレクトロニクス / セラミックス / ナノ材料 / 無機工業化学 / 磁気記録 |
Research Abstract |
高度情報化社会を支える高感度磁気センサーとして、大きなMR比をもつ磁気抵抗体が重要である。本研究ではFe、Co、Niのポスト遷移金属窒化物が熱的に準安定であること利用して、これらのスパッタ薄膜を熱処理してFe、Co、Ni金属微粒子の析出挙動と、ポストアニール薄膜の磁気抵抗効果を調べることを目的とした。 高周波スパッタ装置によって、金属Feターゲット上にAlチップを様々な面積比で均一に分布させた複合ターゲットを超高純度窒素ガスでスパッタして、Fe_xAl_<1-x>Nアズデポ膜を得た。水素気流中200℃〜500℃の温度範囲で1時間アニールすると、x=0.7付近でα-Feと非磁性な絶縁体であるAlNが混在した薄膜が得られた。電子顕微鏡観察すると、α-Fe粒子がAINマトリックス中に分散したグラニュラーな組織が形成されていた。室温で0.3Ωcm程度の電気抵抗値が、500mTまでの磁場を印加するにつれて減少する磁気抵抗比0.82%の磁気抵抗効果が発見された。 また金属Feターゲットのみを高周波スパッタして得た高窒化鉄薄膜を低酸素分圧条件のもとで熱分解すると、Fe_3O_4を経由してγ-F_2O_3からα-Fe_2O_3まで酸化することが判った。この熱分解、酸化過程において、フェリ磁性体であるγ-Fe_2O_3が反強磁性体であるα-Fe_2O_3と共存すると、2%程度の磁気抵抗効果が得られた。
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Research Products
(2 results)