2005 Fiscal Year Annual Research Report
炭酸ガスレーザー極細化法で作製した超極細繊維による高機能・高性能不織布の創製
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17350105
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
鈴木 章泰 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (70216357)
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Keywords | ポリ(エチレンテレフタレート) / ポリ乳酸 / ポリグリコール酸 / 超極細繊維 / 不織布 / 炭酸ガスレーザー / 極細化 / 生分解性 |
Research Abstract |
既に炭酸ガスレーザー極細化法で作製した繊維径3から5μmの超極細繊維を不織布化する方法を開発している。この方法では、極細繊維の不織布を作製する既存の方法(メルトブロー法やフラッシュ紡糸法など)とは異なり、均一な繊維径から構成される不織布を無溶剤で作製することができる。 本研究課題では、この方法をポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、生分解性であるポリ乳酸(PLLA)および生体吸収性であるポリグリコール酸(PGA)繊維に適用し、PET、PLLAおよびPGA極細繊維から構成される不織布を作製するために条件およびその特性について検討した。炭酸ガスレーザー極細化装置では、繊維供給速度、レーザー出力、繊維を引き出すためのエアージェットに供給する空気量で得られる繊維径や高次構造(結晶性や配向性など)が決まる。まず、それぞれの繊維でレーザー極細化条件を種々変えて綿状の極細繊維を作製し、その繊維の直径および複屈折を求め、示差走査熱量計および熱機械測定を用いて熱的性質(融点、融解熱畳、熱収縮率など)を評価した。さらに、広角X線回折測定などから結晶性および結晶の配向性についても検討した。 1.PLLA不織布 繊維供給速度を0.15〜0.75m/min、エアージェットへの空気供給量を10〜40L/minと変え、綿状の極細繊維(Web)を作製した。その結果、供給速度が遅く、空気供給量が30L/min付近で繊維径が最も細くなり、複屈折は細い繊維ほど高くなる傾向にある。繊維供給速度0.1m/min、空気供給量30L/minにおいて、もっとも細い繊維径3.4μmの超極細繊維が得られ、この複屈折は20.5x10^<-3>であった。 2.PGA不織布 PLLAと同様、PGAにおいても繊維供給速度とエアージェットへの空気供給量を変えてwebを作製したところ、遅い供給速度、空気供給量30L/minの条件下で得られたwebの繊維径は3μm程度であった。 炭酸ガスレーザー極細化装置で作製したwebを不織布化するためにPLLAおよびPGAのwebをシート状に成形し、このシートを100〜200℃の熱処理温度範囲で、処理時間を変えて真空オーブン中で熱処理した。この熱処理により均一な不織布を作製できる。処理温度と処理時間を変えることにより、不織布の強度や結晶性を制御できる。 今後、さらに不織布の諸特性を評価するとともに、不織布の生分解性、プラズマ処理による表面改質などについて、検討する予定である。
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Research Products
(3 results)