2006 Fiscal Year Annual Research Report
有機・無機光伝導性焦電体の物質開発と光誘起新現象の探索
Project/Area Number |
17360008
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
島田 敏宏 東京大学, 大学院理学系研究科, 助教授 (10262148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 哲也 東京大学, 大学院理学系研究科, 教授 (10189532)
一杉 太郎 東京大学, 大学院理学系研究科, 助手 (90372416)
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Keywords | 強誘電体 / 焦電体 / 光励起 / Alq / 結晶成長 / 超薄膜 / 偏光解消 / 電場 |
Research Abstract |
本研究は有機系および酸化物系の光伝導性焦電体の物質開発、物質評価および物性解明、光エネルギー変換や光アクチュエータへの応用という3つの段階に分けられる。 本年度は、有機系の物質開発と有機超格子の薄膜デバイス構造化に取り組んだ。酸化物系については、PLD装置を立ち上げ、来年度の物質探索に向けての準備を整えた。 有機系の物質開発については、極性半導体Alqを光照射して結晶成長した新構造のX線回折、偏光励起特性の測定を行った。その結果、X線回折には従来にないスポットが観察され、新結晶構造であることが裏付けられた。偏光励起による蛍光測定を行い、偏光の角度依存性を測定したところ、驚くべきことに蛍光強度は励起偏光の角度にほとんどよらないことがわかった。これは、分子内で高速に励起の方向が乱れていることを意味しており、Alq分子の配位子であるキノリノール部位が3方向を向いていることに対応し、配位子間で励起が移動していることを示していると考えている。これは、今後有機ELをレーザーに使うなどの場合に重要になる知見である。 次に、異なる物質A, B, CをABCABC・・・と積層し超格子を作成することにより、人為的に反転対象性を崩すことができることに着目した。この場合、A, Bをp-n接合を構成する物質、cを絶縁物として用いると、光照射による光起電力が発生すれば高電界が発生する。これを利用して、光ピエゾ素子のような新たな物質・素子を作ることができる。平成18年度はこのための装置を製作した。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Graphoepitaxy of sexithiophene on thermally oxidized silicon surface with artificial periodic grooves.2006
Author(s)
S.Ikeda, K.Saiki, K.Tsutsui, T.Edura, Y.Wada, H.Miyazoe, K.Terashima, K.Inaba, T.Mitsunaga, T.Shimada
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Journal Title
Appl. Phys. Lett. 88, 251905(2006). 88
Pages: 251905
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