2005 Fiscal Year Annual Research Report
半導体疑似位相整合波長変換素子を用いた超小型赤外コヒーレント光源の開発
Project/Area Number |
17360026
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近藤 高志 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (60205557)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄司 一郎 中央大学, 理工学部, 助教授 (90272385)
平等 拓範 自然科学研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (50216595)
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Keywords | 非線形光学 / 光パラメトリック効果 / 差周波数発生 / 分子線エピタキシー / 疑似位相整合 / マイクロチップレーザ / 赤外コヒーレント光源 / 化合物半導体 |
Research Abstract |
副格子交換エピタキシー技術をベースとして作製可能な化合物半導体QPM波長変換素子と,半導体レーザ,あるいは,マイクロチップ固体レーザとを組み合わせて全固体CW光パラメトリック発振器,あるいは差周波発生素子を構成し,超小型・堅牢・高安定でかつチューナブルな赤外コヒーレント光源を新たに開発することを目的として,以下の研究項目に取り組んだ。 1)副格子交換エピタキシー法を用いた周期反転導波路作製技術の高度化 GaAs/AlGaAs系副格子交換エピタキシー法をベースに高品質周期反転導波路を作製するために不可欠な低温成長プロセスについて詳細に検討し,350℃での成長でGaAs, AlGaAsともに良好な膜質・界面を有するエピタキシャル膜成長が可能であることを示した。GaP副格子交換については,その可否について検討を進め,Si中間層膜厚を臨界膜厚以上とするとSi中間層表面がマルチドメインとなることが確認された。これはSi/GaAsあるいはGe/GaAsの系と同じで,この上にGaPをエピタキシャル成長させる際に逆位相境界自己消滅が適切な方向で起きる成長条件を見出すことができれば,副格子交換が実現できる可能性があることを示している。 2)AlGaAs導波路QPMデバイスの伝搬特性評価 上記方法で作製したGaAs/AlGaAs導波路デバイスについて,横モード特性と伝搬損失測定をおこなった。適切な設計をおこなうことで単一横モード伝搬が可能であること,伝搬損失の低減には周期反転構造以前の段階でのプロセス改善が必要であることがあきらかとなった。 3)Yb:YAGマイクロチップレーザの整備 AlGaAs,AlGaP系QPM導波路デバイスの特性評価をおこなうためのCW波長可変Yb:YAGマイクロチップレーザの立ち上げをおこなった。1040〜1090mmの範囲で単一縦・横モードでの良好なCW発振が確認できた。
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Research Products
(2 results)