2005 Fiscal Year Annual Research Report
リラクサー系強誘電体のドメイン制御による非線形光学素子の研究
Project/Area Number |
17360027
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
志村 努 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90196543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 和男 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (10107394)
芦原 聡 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (10302621)
藤村 隆史 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (50361647)
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Keywords | 応用光学・量子光工学 / リラクサー系強誘電体 / フォトリフラクティブ効果 / ドメイン制御 / 光波制御 |
Research Abstract |
リラクサー強誘電体は、室温付近で散漫相転位を起こすことが特徴であり、特異な物性を示す。中でもPZN-PTは組成相転位点付近で大きな圧電効果を示すことが知られており、圧電材料として期待されている。しかしながらこの材料は光学的な応用はほとんど研究されておらず、われわれは大きな圧電効果を生かした光学的応用を目指した研究を行っている。われわれはこれまでに、PZN-PTを[001]方向にポーリングすることにより、結晶全体を単一ドメイン化し、散乱を著しく減少させられることを示した。 PZN-PTはその大きな圧電定数から、歪光学効果を介して、実効的な電気光学定数も増強されることが期待される。大きな電気光学定数を持てば、材料のフォトリフラクティブ効果も大きいことが期待され、われわれはこれまでにリラクサー系材料であるPZN-PTにおけるフォトリフラクティブ効果を観測してきた。しかしながら、測定された実効的電気光学定数およびデバイ波長から求まるフォトリフラクティブ定数に比べ、実際の測定値は1桁程度小さいという問題を持っていた。そこでわれわれは真性電気光学定数と圧電効果による実効的電気光学定数を測定により分離し、さらにフォトリフラクティブ二光波混合結合定数の電場依存性の測定から、フォトリフラクティブ効果に関与するキャリアが電子と正孔の両方であることを明らかにした。 現在ドメイン構造の制御による、フォトリフラクティブ効果の増強を目指して、理論的な見積もりを行っている。また、フォトリフラクティブ効果による空間電場をアシストとしたドメイン反転技術に関しても、検討中である。
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