2006 Fiscal Year Annual Research Report
キャビテーション・ショットレス・ピーニングによるナノ結晶化
Project/Area Number |
17360047
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
祖山 均 東北大学, 大学院工学研究科, 教授 (90211995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 豊 東北大学, 大学院工学研究科, 助教授 (10260415)
山中 将 東北大学, 大学院工学研究科, 助教授 (20292229)
甲斐 彰 東北大学, 大学院工学研究科, 助手 (20422082)
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Keywords | ピーニング / キャビテーション / 結晶粒 / 疲労強度 / 表面改質 / 残留応力 / 硬さ / ミクロ歪 |
Research Abstract |
キャビテーション気泡の崩壊衝撃力を有効活用して,ショットを用いずに,ショット・ピーニングのごとく機械材料を表面改質して疲労強度などを向上させるキャビテーション・ショットレス・ピーニングCSPを取り上げ,キャビテーション衝撃力の強力化と結晶の微細化に着目して研究を遂行した。最終年度である本年度は,以下の研究項目を実施し,これまでの研究を発展させ,キャビテーション・ショットレス・ピーニングによる疲労強度向上機構を解明した。 1.CSP面の評価法の確立 インデンテーション試験を用いた塑性深さや弾性深さ,最大押込み深さの計測により,CSP面を評価できることを明らかにした。 2.CSPによるゲッタリングの最適化 種々の製法および結晶方位のウェーバをCSPで処理してゲッタリングのもととなる酸化積層欠陥OSFの発生数を計測し,CSPによる処理時間とOSFの発生密度の関係を明らかにした。 3.ナノ結晶化と疲労強度向上の関係の解明 X線回折を用いたファンダメンタルパラメータ法により結晶粒のサイズと結晶粒の粒内ひずみを評価できることを明らかにし,結晶粒のサイズと粒内ひずみが疲労強度向上に関わっていることを明らかにした。 4.CSPによるナノ結晶の最適化 ノズル出口形状によりキャビテーション衝撃エネルギーを20倍程度高めることに成功し,本手法により金属多結晶材料の結晶に対するピーニング効果をさらに高めることができ,疲労強度をさらに向上できることを明らかにした。また本研究で開発したCSPにより歯車を処理した結果,キャビテーション流れを考慮することにより疲労強度を向上できることを実証し,機械部品等のCSPにはキャビテーション流れの考慮が必要不可欠であることを明示した。
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Research Products
(6 results)