2005 Fiscal Year Annual Research Report
高充填竹繊維強化熱可塑性樹脂グリーンコンポジットの開発
Project/Area Number |
17360053
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
藤井 透 同志社大学, 工学部, 教授 (20156821)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大窪 和也 同志社大学, 工学部, 助教授 (60319465)
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Keywords | グリーンコンポジット / 竹繊維 / 射出成形 / コンパウンド / 環境 / 持続的再生産可能天然資源 / セルロースミクロフィブリル / ポリプロピレン |
Research Abstract |
長さ2、3〜10数mmの竹繊維を高含有したTPグリーンコンポジット(GC)は従来法では製造できない.2軸混練押出機(押出機)のサイドフィーダから竹繊維を安定的,高含有にTP中に押し込むことは全くできない。本研究では、(1)竹繊維を高含有率でTPに混入したGC(BRTP)用高品質ペレットの汎用押出機を用いた効率的製造法、(2)強化効率の高い竹繊維の条件と高品位竹繊維の低コスト抽出法の開発、(3)竹繊維と樹脂との接着性を改善するための適切な竹繊維表面処理および樹脂の改質方法の確立、(4)(1)の方法により製造されたペレットを用いたBRTPの機械的特性(引張り及び衝撃強度)の評価、(5)GC以外への竹繊維の有効利用(例えば,積層板,棒の開発)の開発を行った。 研究の結果、(a)爆砕法および(b)アルカリ処理+機械解繊法による竹繊維を高品位に取り出す方法を見出した。孟宗竹の場合、爆砕法では約8気圧、175℃の水蒸気の9回の爆砕により、平均強度が400MPaの竹繊維(束)を分離し、取り出せた。この繊維束から、アスペクト比100以上の、より微細化したパルプ状繊維が取り出せることもわかった。また、アルカリ処理では、竹短冊を1%NaOH水溶液(温度6〜70℃)に10時間浸漬することにより、安価に竹繊維(束)が取り出せることがわかった。さらに、これから高圧ホモジナイザー(科研費で購入)により、ナノサイズまで解繊、フィブリル化した竹繊維(MFC)が得られた。このMFCはUV硬化エポキシ樹脂を用いたナノコンポジットに利用できる。これにより、じん性は2倍向上する。また、PP不織布を用い、竹繊維をこれにくるむ方法で、60wt%以上竹繊維を含有する竹繊維/PPペレットを安定的に製造できる方法を確立した。このGCによる強度はPPの2.5倍まで高くなった。剛性も3倍以上向上させることができた。成形性に問題はない。
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Research Products
(4 results)