2005 Fiscal Year Annual Research Report
多孔質圧電材料のイメージベース・マルチスケール解析とバイオMEMSへの応用
Project/Area Number |
17360054
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
高野 直樹 立命館大学, 理工学部, 教授 (10206782)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮野 尚哉 立命館大学, 理工学部, 教授 (10312480)
日下 貴之 立命館大学, 理工学部, 教授 (10309099)
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Keywords | シミュレーション / 圧電材料 / 多孔質体 / イメージベースモデリング / 均質化法 / マルチスケール法 / 数値解析法 / バイオMEMS |
Research Abstract |
まず、マイクロ・ナノマシンに多用される圧電材料として、鉛を含む多孔質PZT(チタン酸ジルコン酸鉛、上田日本無線(株)製)の高分解能X線CT撮像の可否について詳細に検討した。分解能2.6μmで非破壊的に撮像した3次元内部構造は、広領域を高分解能でパノラマ的にSEM観察した結果と比較した。本年度は定性的な比較ではあるが、X線CT画像の中央部は正常に撮像されているとの確証を得た。次年度は、さらに細孔の材料に適用するとともに、定量的な検証を行う。 次に、X線CTの結果をもとに、モルフォロジー分析を行うGUI付きソフトウェアを開発し、ほぼ全自動でイメージベースモデリングが行える技術を開発した。モデリングの手間が省略できる反面、大規模圧電解析が必要であるため、独自のノードブロック対角スケーリング付きBiCGstab法を開発し、通常のPC(Pentium IV×1CPU、メモリ2GB)で100万ボクセル要素の解析が可能になった。強連成型のマルチフィジックスシミュレーションにおいて、得られる代数方程式の係数マトリックスの対角項のオーダーが異なる大規模問題でも、開発手法により収束解を得ることが初めて可能となった。本手法を組み込んだ圧電解析ソフトウェアの精度検証として、小規模なバイモルフ型積層板の問題を市販ソフトであるANSYS, MSC.Marc, CoventorWareと比較し、良好な一致が見られた。 微視構造とマクロ特性との相関を調査すべく、均質化法によるマルチスケール圧電解析の定式化を行い、ソフトウェア開発を行った。上記の多孔質PZTに適用し、弾性定数(ヤング率、ポアソン比)と圧電定数(d33)を計算することができた。 最後に、採血とヘルスモニタリングを行うバイオMEMSのアクチュエータへの応用のため、PZTバイモルフ積層板のマクロな形状設計の予備検討を行った。
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Research Products
(4 results)