2006 Fiscal Year Annual Research Report
多孔質圧電材料のイメージベース・マルチスケール解析とバイオMEMSへの応用
Project/Area Number |
17360054
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
高野 直樹 立命館大学, 理工学部, 教授 (10206782)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮野 尚哉 立命館大学, 理工学部, 教授 (10312480)
日下 貴之 立命館大学, 理工学部, 教授 (10309099)
浅井 光輝 立命館大学, 理工学部, 助手 (90411230)
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Keywords | シミュレーション / 圧電材料 / 多孔質体 / イメージベースモデリング / 均質化法 / マルチスケール法 / 数値解析法 / バイオMEMS |
Research Abstract |
多孔質PZTを用いたX線CTによるイメージベース・モデリングについて、昨年度の気孔率23.6%の材料に加えて、より細孔径の気孔率17.1%の材料について検討した。その結果、分解能2.6マイクロメートルのCT撮像においてもとらえきれない孔があること、ただしそれらのモルフォロジーはマクロな特性には影響を与えないことがわかり、したがって、CTで確実にとらえられた気孔をイメージベース・モデリングを行い、CT分解能以下の孔はソフトウェアにより追加することによりモデリングに成功した。昨年度開発した大規模圧電解析用のノードブロック対角スケーリング付きBiCGs tab法を用い、約100万要素の問題が通常のPCで解析できた。収束状況を詳細に検討した結果、開発した前処理無しには電気ポテンシャルに対する解は十分な収束が得られず、開発手法の有効性が確認できた。また、2種類の気孔径の材料の比較から、気孔が連結した場合には従来の理論的予測や周期配列した孔の解析結果から大きくはずれることがわかった。得られた成果は学会論文に発表した。 また、圧電材料の結晶構造にも研究を進展し、配向薄膜特有の結晶方位分布を考慮した圧電薄膜アクチュエータのマルチスケール解析による性能評価を行った。採血とヘルスモニタリングを行うバイオMEMSのアクチュエータ設計を想定し、モノモルフ型圧電アクチュエータを例とし、結晶方位分布がマクロ圧電特性およびアクチュエータ屈曲性能に及ぼす影響を明らかにし、さらに屈曲性能の向上を目的として圧電層および基板の最適板厚比について検討した。静的解析だけでなく、周波数応答解析や動的振動解析を高速に行う手法としてモデル縮約法(model order reduction法)についても検討を行った。均質化モデリングや重合メッシュ法などのマルチスケール法との併用について検討し、精度は基底数と関連があることを見いだした。
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Research Products
(6 results)