2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17360058
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
笹原 弘之 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 助教授 (00205882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 正臣 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 教授 (90108217)
佐藤 隆太 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 助手 (60376861)
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Keywords | 切削 / 工具 / 残留応力 / 機械加工 / 疲労寿命 / ショットピーニング / エンドミル / あらさ |
Research Abstract |
1.切削・摩擦攪拌複合加工の摩擦攪拌部分を抽出した加工面特性の評価を行った.ピン突出量,潤滑状態,回転速度,送り速度,クロスフィードを変化させて加工実験を行い,以下の知見を得た. (1)結晶微細状態とその特性:加工面の電子顕微鏡写真,TEM観察を行い結晶粒の微細化状態とその特性を調べた. (2)ある条件下では,高速回転するピンにより,S45C表層に厚さ100μm程度で,ビッカース硬さ700HV以上の非常に硬い組織が創成されることが明らかとなった.また,結晶粒は通常の鋼の標準組織やマルテンサイト組織とは異なる可能性が大である. (3)耐食性の評価:加工表面層の結晶粒を数十nmまでの微細化することにより耐食性が向上する可能性がある.酸浴による耐腐食については試験し,酸浴後の表面観察を行ったところ,かえって腐食が進行しているような傾向が見られた.更に検討が必要である. 2.切削・摩擦攪拌複合加工における塑性流動状態など加工機構のモデル化 (1)摩擦攪拌部においては,回転速度を毎分数万回転と高くすることにより熱軟化が促進し摩擦攪拌による変形が容易となっている可能性が高い.さらに,摩擦攪拌時の温度とその後の冷却プロファイルも加工面の硬度や組織変化に影響していることはわかった. (2)(1)における状態の差違により,(1)厚みが数十ミクロンで硬度が900HV程度,(2)厚みが200ミクロン程度で硬度が750HV程度,(3)厚みが600ミクロン程度で硬度が600HV程度,と創成表面層の厚みと硬度を制御できる可能性が見いだされた.
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Research Products
(3 results)