2006 Fiscal Year Annual Research Report
In Vitro血流動態計測システムの開発と血管壁に作用する流体力の評価
Project/Area Number |
17360077
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
西野 耕一 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (90192690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
礒田 治夫 国立大学法人浜松医科大学, 医学部, 助教授 (40223060)
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Keywords | 流体計測 / PIV / 圧力計測 / 光ファイバ / 血流動態 / 壁面せん断応力 |
Research Abstract |
本研究の目的は、血管壁に作用する流体力(圧力と壁面せん断力)とその拍動特性を正確に評価できる血流動態計測システムを開発し、実患者のMRIデータから脳血管動脈瘤モデル製作し、それを用いた計測(即ち、In Vitro計測)を行うことによって拍動状態の模擬血流(以下、単に血流と記す)が血管壁に作用する流体力を評価することである。また、MIRデータを用いた3次元数値解析を実施し、実験的に測定することが困難な物理量に関する知見を得ることである。 本年度は以下の具体的成果を得た。 (1)実患者のMRIデータから製作したシリコンゴム製の脳動脈瘤モデルを用いて、インデックス・マッチング流体利用のステレオPIV計測を実施した。既破裂型モデルと未破裂型モデルの2種類に対して、流速の異なる3条件の定常流について、多断面での速度3成分の分布を測定した。 (2)そのような速度3成分の分布から、壁面せん断応力を定量的に妥当に評価する方法を検討した。特に、壁面近傍での速度の補間方法を吟味し、その定量的影響を評価した。 (3)検討した方法を用いて、ステレオPIV計測で得られた速度3成分の分布から壁面せん断応力を定量化した。壁面位置の見積もりが定量化に与える影響を評価した。 (4)MRIモデルをエクスポートすることによって、動脈瘤内部流動を3次元数値解析する方法を検討した。市販の数値流体解析コードを利用し、入口条件・出口条件について生物流体力学的に妥当な条件を検討し、数値解析に与えた。 (5)その数値解析方法を用いて、3種類のMRIデータから得られた脳動脈瘤モデルを対象とした解析を実施した。定常流と拍動流について数値解析を行い、動脈瘤内部の速度分布、壁面圧力分布、壁面せん断応力分布に関する知見を得た。
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Research Products
(4 results)