2006 Fiscal Year Annual Research Report
圧縮性流体の内部流れにおける複合チョーク現象及び複合衝撃波の三次元構造の解明
Project/Area Number |
17360083
|
Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
松尾 一泰 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (30037759)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮里 義昭 北九州市立大学, 国際環境工学部, 助教授 (30253537)
片野田 洋 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (40336946)
|
Keywords | 圧縮性流体 / 超音速流れ / 衝撃波 / 複合チョーク / 複合流れ |
Research Abstract |
現有の高圧空気源装置を利用して,複合チョークおよび複合衝撃波を解明するための実験装置を製作し,実験と複合チョーク現象に関する数値解析を行った.本年度の研究により得られた成果の概要はつぎのとおりである. 1.先細ノズル上流のよどみ点圧力を一定に保ち,下流の圧力(背圧)を低下させ,ノズル上流のよどみ点圧力と背圧の比,ノズルをとおる質量流量,およびノズル出口における速度分布の間の関係を種々の形状のノズルに対して実験的に詳細に調べた. 2.上記の実験の結果,ノズルをとおる質量流量がよどみ点圧力比に無関係となる最小のよどみ点圧力比,すなわち複合チョーク圧力比は,ノズル出口の速度分布が一様と仮定する単一流れのチョーク圧力比より小さい.複合チョーク圧力比はノズル出口速度分布が一様速度分布から離れるほど小さくなる. 3.流れが複合チョークしている状態でも,ノズル出口近傍の流れはノズル下流の背圧を下げると変化し,出口における断面平均マッハ数は1より大きく,流れは超音速である.これは,複合チョークはノズルの出口断面で生じるのではなく,出口より上流のある区間にわたって生じることを示している. 4.円形断面をもつ先細ノズルをとおる圧縮性流体の流れを三次元的に数値解析した結果,流れの中の音速線は背圧の減少とともにノズル出口から上流へ移動し,上述の実験結果と同様の結果が得られた.したがって,複合チョーク現象は三次元的構造をもっており,複合チョーク領域として考える必要がある.
|
Research Products
(3 results)