2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17360084
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
蝶野 成臣 高知工科大学, 工学部, 教授 (20155328)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 知宏 高知工科大学, 工学部, 助教授 (60309721)
井上 喜雄 高知工科大学, 工学部, 教授 (50299369)
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Keywords | 液晶 / マイクロアクチュエータ / 背流 / 分子配向 |
Research Abstract |
平板間に液晶を充填して電圧を印加すると,液晶分子は重心まわりに回転し,電場方向に再配向する.このとき流動が誘起されることを数値計算で見いだし,その後,可視化実験で流動の発生を確認した.この現象を応用すれば,従来の機構と全く異なるアクチュエータ,すなわち, ・シンプルな機構 ・優れた形状適合性 ・容易な極小化 ・低電圧駆動 という特徴を有するアクチュエータの開発が可能である. 2枚の平行平板の片方(下部)を固定し,他方(上部)を平面方向に移動が可能な状態にして,矩形波電圧を連続的に印加する実験を行った.また,構成方程式としてLeslie-Ericksen理論を用いて,平板運動の数値シミュレーションを実施した.実験に用いた液晶は5CBであり,計算にも5CBの物性値を使用した.得られた結果を以下に示す. 1.電圧印加時と解放時では液晶分子の回転方向が逆になるので,上部平板は前進,後退を繰り返す.ただし,電圧印加晦は液晶分子が強制的に回転するのに対し,解放時は分子間の弾性力に起因する自然回転であり印加時の回転に比べて遅い.従って,平板は大きく前進し小さく後退するので,結果的に前進する. 2.平板間隔が10μm,上部平板の質量が0.05g,印加電圧が10Vの場合,平板の移動速度は周波数が100Hzのとき最大値90μm/sとなった. 3.数値計算では平板は階段状に前進し,実験結果と定性的に一致した.ただし,平板間隔を一定に保つための微粒子と平板との摩擦のため,移動速度は計算結果の方が大きい.
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Research Products
(4 results)