2006 Fiscal Year Annual Research Report
高密着性コーティング技術を駆使した実用酸化チタン金属伝熱面の開発
Project/Area Number |
17360097
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
高田 保之 九州大学, 大学院工学研究院, 教授 (70171444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 正道 九州大学, 大学院工学研究院, 助教授 (50311634)
久保田 裕巳 九州大学, 大学院工学研究院, 助手 (10117103)
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Keywords | 凝縮 / 酸化チタン / 超親水 / 伝熱促進 / 熱交換器 |
Research Abstract |
酸化チタンをコーティングした超親水性表面の伝熱促進効果を明らかにするために、本年度は、酸化チタンの超親水性の有効性を明らかにするために、2種類の表面試料による実機に近い状態での凝縮試験を行った。 試験部にはアルミフィン(nomlal)および酸化チタンをスパッタでコーティングしたフィン(TiO_2)をそれぞれ5枚設置した。TiO_2面については、UV照射なし、UV照射1時間、およびUV照射15時間の3つの条件で比較実験を行った。流入空気の温度は20、30、40℃、湿度は50、70、90%である。試験部入ロ風速は1.5m/sと一定にした。 相対湿度90%における凝縮量と入口空気温度の関係を調べると、空気温度が高いほど凝縮量が増えている。フィン表面の違いを比べてみると、normal、TiO_2(UV off)、TiO_2(UV on 1hr)、TiO_2(UV on 15hr)の順に凝縮量が増えた。TiO_2(UV on 15hr)については空気温度40℃の1点のみの測定であるが、他に比べて約20%凝縮量が増えている。 保水量と入口空気温度の関係では、保水量が多いほど、フィン間の液滴ブリッジが発生しやすくなるので、保水量は少ない方が凝縮面として優れている。実験の結果、normal、TiO_2(UV off)、TiO_2(UV on 1hr)、TiO_2(UV on 15hr)の順に保水量が多いことがわかった。以上から言えることは、表面が親水性である程、凝縮量が多く、保水量が少ないということである。 試験部出口風速と保水量の関係では、normal面は出口風速が一番低い。すなわち、フィン表面に付着した液滴により、空気の流路断面が狭くなって、流動抵抗が増した。UV照射面が通風抵抗低減の点で優れているということができる。 以上の実験結果から、TiO_2(UV照射15hr)面の凝縮量が最大であり、保水量は最小となる。光励起親水化現象により熱交換性能が向上することが確認された。
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Research Products
(6 results)