2006 Fiscal Year Annual Research Report
拮抗アクチュエータによるリバビリテーションアーム及びハンドに関する研究
Project/Area Number |
17360119
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
斎藤 之男 東京電機大学, 理工学部, 教授 (50057238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽根吉 寿正 東京電機大学, 理工学部, 教授 (90120120)
音琴 浩 東京電機大学, フロンティア共同研究センター, 助手 (90349803)
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Keywords | リハビリテーションアーム / バイラテラルサーボ / パワーアシスト / ニ関節筋 / 位置及び力制御 / 手動力装具 |
Research Abstract |
本研究は,障害者(頸椎損傷者,筋ジストロフィー)を対象としたバイラテラルサーボシステムを用いたリハビリテーションアームの構築を目的としている. 特徴は、障害者自身が操作できるリハビリテーションアームであり,ヒトの腕の機構と動作を模倣(上腕肩関節と肘関節を単独または同時駆動する二関節筋型アクチュエータ)構造を持ち,車椅子に搭載されている.バイラテラルサーボシステムのマスター部は車椅子の裏側に搭載され,スレーブ部はアーム内に内蔵され,位置制御系と力制御系により動作する. 特に、リハビリテーションアームの特徴の1つに,前腕の橈骨・尺骨を模倣した機構は,ヒトの前腕の橈骨・尺骨がねじれるように交差する機構であり、これまでこの機構の特徴が解剖学的に良く分かっていなかった.実現された手首の回転を2つの直動型バイラテラルサーボシステムを使って実現したところ、非常に高い回転保持力が可能なことが分かり体重を支え、回内外運動による位置制御と力制御が切り替わることにより、例えば、ワニの歩行のような体重保持を行いながら動作できる機構であることが実験的に判明した.本年度の他の成果は、手部の訓練装置の設計試作にある.これは、一般的に動力手装具と呼ばれているが、5指を訓練するようなリハビリテーションハンドは無く、本研究開発が初めてである.それは、脳障害(脳梗塞、脳血管障害など)として片麻痺が残り今もってその訓練装置が無い状況である.その理由は、手の訓練には、単なる開閉動作だけではなく手の把持力の認識が重要とされている.今回、バイラテラルサーボを指動作に導入することで、把持駆動中から把持に掛け圧力変動として捉えることが可能となり、片麻痺障害者の手訓練装置としての可能性が見えてきた.
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Research Products
(13 results)