2005 Fiscal Year Annual Research Report
ダイキャスト結晶育成法による省プロセスMg_2Siの合成と高効率排熱発電素子開発
Project/Area Number |
17360130
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
高梨 良文 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (30318224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 努 東京理科大学, 基礎工学部, 講師 (20297625)
西尾 圭史 東京理科大学, 基礎工学部, 講師 (90307710)
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Keywords | 熱電変換 / 半導体 / 環境半導体 / マグネシウムシリサイド / 結晶育成 / 放電プラズマ焼結 |
Research Abstract |
本研究は、省資源・省エネルギー・環境低負荷等を視野に入れたシリサイド環境半導体である熱電変換材料マグネシウム・シリサイド(Mg_2Si)を対象としている。本研究の目的は以下に示すものである。 (1).ダイキャスト結晶育成法、放電プラズマ焼結法によるMg_2Siバルクの合成 (2).Mg_2Siの結晶学・構造的、電気的基礎物性および実用温度域(中高温)における素材料の熱電特性評価。 これらをふまえ,当該年度は, (1).ダイキャスト結晶育成法による高純度多結晶Mg_2Siバルク材結晶育成の条件抽出 (2).育成・焼結バルク基板の熱電気的物性評価 (3).p形・n形不純物の導入機構とドーピング制御 について基礎的な所見を得ることを主として行った。その結果,以下に示す知見が得られた。 (1).ダイキャスト結晶育成法、放電プラズマ焼結法において単層のMg_2Siバルク試料を再現良く作製可能となり、ダイキャスト育成試料については単結晶Mg_2Si試料作製の条件が明らかとなった。 (2).単結晶Mg_2Si試料を用いたMg_2Si本来の熱電特性が明らかとなった。放電プラズマ焼結法によるMg_2Siバルク多結晶試料との特性の違いが明らかとなった。 (3).従来は難しいとされていたp形Mg_2Siの育成について、不純物種を変え導入実験を行い、特定の不純物においてドーピング特性に優れることが見いだされた。 (4).モジュール化に不可欠なMg_2Siへの金属材料のメッキについて、そのプロセスを独自の方法として開発し、ダイキャスト結晶育成法、放電プラズマ焼結法によるMg_2Siバルク試料に適用可能なことが確認された。 これら知見は,次年度以降,再現性良くp形・n形のキャリア伝導を制御しつつ,高品質な一体成型Mg_2Siバルク多結晶を製作するプロセス上重要であり,高効率・高性能熱電変換素子の試作につながるものであると考えられる。
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Research Products
(4 results)