2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17360138
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
原 和彦 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (80202266)
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Keywords | 窒化ガリウム / 窒化アルミニウム / 微結晶粒子 / ヘテロ構造粒子 / 気相合成 / フォトルミネッセンス / カソードルミネッセンス / X線回折 |
Research Abstract |
提案する発光領域として多数の量子ドットが組込まれた微粒子からなる新しい蛍光体開発について、この粒子の形成に不可欠な気相合成の各プロセスのうち、AlN結晶核の生成、およびAlN結晶核周囲へのGaN形成について以下にまとめる成果を得た。 1.AlN結晶核の生成について (1)1100℃の気流中で、加熱・蒸発させたAlと、窒素原料のN_2またはNH_3ガスを反応させることにより、粒径が0.2〜0.3μm程度のAlN微結晶粒子の合成を達成した。 (2)得られた試料はAlN粒子と未反応のAl金属の混合物であった。ここで窒化反応が、窒素原料分圧および反応領域におけるガス滞留時間を増加させるほど促進されることを実験から明らかにし、理論的にもこの結果が妥当であることを示した。N_2とNH_3を比較すると、反応効率に関してはNH_3を用いた方が高く、未反応Alがほとんど含まれない試料を作製することに成功した。 (3)実験を行った範囲では、N_2を用いて作製した試料の方がより高い結晶性を有することがわかった。一方、窒素原料分圧およびガス滞留時間を増すに従い結晶性が改善されることも明らかにしており、試料作製装置と条件の最適化により、さらに結晶性が改善されると見込まれる。 2.AlN結晶核周囲へのGaN形成について (1)二段階気相合成プロセスにより、原料としてGaClとNH_3をもちいて、1で生成したAlN粒子上へのGaN層の堆積を達成した。 (2)得られた試料は、GaNのバンド端発光に加えて、この粒子に特有な青色発光を示した。 (3)フォトルミネッセンスとカソードルミネッセンスの比較から、AlN中で励起されたキャリアが、期待通りGaN表層へ移動することを明らかにした。
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Research Products
(3 results)