2006 Fiscal Year Annual Research Report
MOCVD法による強誘電体極薄膜及びナノ構造の作製とサイズ効果に関する研究
Project/Area Number |
17360144
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
清水 勝 兵庫県立大学, 大学院工学研究科, 教授 (30154305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤沢 浩訓 兵庫県立大学, 大学院工学研究科, 助手 (30285340)
本田 耕一郎 株式会社富士通研究所, 基盤技術研究所, 主管研究員 (60399730)
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Keywords | サイズ効果 / 強誘電体極薄膜 / 強誘電体ナノ構造 / MOCVD法 / 圧電応答顕微鏡 / 臨界膜厚 / 相転移温度 / 放射光X線回折 |
Research Abstract |
強誘電体薄膜の膜厚や三次元的サイズが強誘電物性に及ぼす影響(サイズ効果)を調べるため、PbTiO_3やPb(Zr, Ti)O_3(PZT)の極薄膜(膜厚10-0.9nm)や三次元アイランド(島)を基板上に作製し、その物性を調べた。得られた成果を以下にまとめる。 (強誘電体極薄膜) 1. MOCVD法によりSrRuO_3/SrTiO_3基板上にエピタキシャルPbTiO_3及びPZT極薄膜(膜厚10-0.9nm :25-2.2格子相当)を作製することができた。 2.圧電応答顕微鏡による測定からは、膜厚1.3nm(約3格子相当)のPbTiO_3から圧電ヒステリシスが観察され、強誘電性を有することが明らかになった。膜厚0.9nmのものは強誘電性を示さなかったことから、臨界膜厚は1.3nm程度であると推測された。 3.走査型非線形誘電率顕微鏡によるドメイン観察からは、上記2.を支持する結果が得られた。 (強誘電体ナノアイランド) 1. Volmer-Weber(V-W)成長モードを利用し、Pt/SrTiO_3基板上に形状の異なる(ナノドット、ナノロッド、ナノプレート)ナノアイランド(最小幅20nm程度)をMOCVD法により作製することができた。 2.ラマン分光測定から、アイランドの平均サイズが小さくなるにつれて相転移温度が下がり、平均幅60nmのナノロッドで350℃とバルク値(約497℃)に比べ150℃も低い相転移温度を示すことが分かった。 3.放射光X線回折の測定からは、ナノドットの場合、平均サイズが100nm以下になるとc軸長が短くなりa軸長に近づき、正方晶系から立方晶系に近づくサイズ効果を示すことが明らかになった。 4.自己集合プロセスで作製したAuナノドットを上部電極に用いることで、PbTiO_3ナノアイランドの電気特性を測定することができた。
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Research Products
(5 results)