2006 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ秒レーザー誘起円錐プラズマの中心軸集束放電を用いた高輝度極端紫外光源の開発
Project/Area Number |
17360161
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中野 元博 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授 (40164256)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 俊彦 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (50029328)
|
Keywords | デバイス設計・製造プロセス / 極端紫外光 / プラズマ / レーザー / パルスパワー |
Research Abstract |
次世代半導体デバイス製造のためのリソグラフィ装置で用いる中心波長13.5nmのEUV(Extreme ultraviolet)光源は、集光点で100W以上の光パワーが供給できる高輝度と10kHzの繰り返しで10^<10>ショット以上という長寿命が要求されている。特に、1ショット当たり10mJ以上という高いEUVエネルギー出力の実現のために新技術の開発が切望されている。本研究の目的は、ナノ秒レーザーで誘起した円錐プラズマが中心軸に集束する特性を利用して高密度化し、集束した線状プラズマにパルスパワーを注入することで高輝度の極端紫外光源を実現して、EUVリソグラフィ用光源装置に応用することにある。 本研究で用いた錫(Sn)は、13.5nm近傍に強い発光スペクトルのピークを示す物質である。これまでに円錐孔を持つSnターゲット構造を提案し、レーザー照射によるアブレーションで中心軸に集束する高密度プラズマからのEUV発光強度の時間変化を測定した。その結果、円錐孔ターゲットは平板に比べて発光が強くなることが分かった。次に、円錐貫通孔からターゲット後方へ放射される強度の角度分布を計測し、EUV変換効率を評価した。さらに、円錐貫通孔中心軸に集束したプラズマからのEUVをリソグラフィ用光源として利用するため、円錐貫通孔ターゲットに繰り返しレーザー照射を試み、計測されたEUV発光強度から光源特性を評価した。その結果、初期は貫通孔径の増大とともに大きくなり、その後ほぼ一定値をとることが分かった。以上の成果から、新しい高性能EUV光源として、円錐貫通孔ターゲットへのパルスレーザー集光照射で生成するプラズマからのEUVをデブリに汚染されない後方から取り出し、リソグラフィ光源として利用する方式を提案した。今後、ターゲット構造とパルスパワー条件等について更なる検討を行い、実用化への指標を得たい。
|
Research Products
(4 results)