2005 Fiscal Year Annual Research Report
量子ドット構造を用いた新機能光クロスコネクトに関する研究
Project/Area Number |
17360169
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
下村 和彦 上智大学, 理工学部, 教授 (90222041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 順自 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, 波動工学研究所非線形科学研究室, 主任研究員 (80393594)
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Keywords | 低次元量子井戸構造 / InAs量子ドット / 光クロスコネクト / 自己組織化 / 選択成長 / 有機金属気相成長 / InP基板 / 屈折率変化 |
Research Abstract |
有機金属気相成長法による選択成長を用いてGaInAs/InP多重量子井戸構造を導波路コアとして持つ、屈折率分布アレイ導波路を作製した。これまで試作した波長分波器の波長分波特性より、波長分波間隔の不均一性と通過スペクトル帯域の平坦化が課題であり、これは、屈折率分布の線形性からのずれとアレイ導波路とスラブ導波路の接続形状より生ずることが光伝搬解析より判明した。この問題点を解決するために、アレイ導波路の屈折率分布をより線形分布にするための選択成長条件を導波路内のひずみ量を考慮して検討した。また屈折率分布アレイ導波路内の偏波依存性を実際に測定し、偏波依存損失を低減するための導波路構造の検討を行った。さらにこの屈折率分布アレイ導波路に電界印加、あるいは温度制御を行うための電極形成を行い、それぞれの素子において屈折率変化を用いた光偏向器の基本的動作の確認を行った。 量子ドットの研究においては、量子ドット径、ばらつきを小さくする研究を行い、通信波長帯で動作する量子ドットの作製を行った。光スイッチなどの導波路デバイスへ応用するための導波路コア厚を確保するためには、量子ドットの多層化が重要な課題である。この多層化のために(i)ダブルキャップ法、(ii)歪制御層導入による選択成長技術、について検討した。(i)ダブルキャップ法では、InAs量子ドットを途中までの高さまで埋込み、そして中断時間中でのAs/P交換によりドット高さを揃え、そして2回目の成長により完全に埋め込む方法である。この成長により高さの均一性が確保できると同時に、量子準位を短波化する上でも有効であることを実証した。さらに屈折率分布アレイ導波路素子へ量子ドットを導入するために選択成長技術を用いた量子ドット構造の作製を行った。量子ドット構造においてもアレイ導波路ごとのPL発光波長の変化を達成した。
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Research Products
(6 results)