2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17360170
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
王 学論 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, ナノテクノロジー研究部門, 主任研究員 (80356609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小倉 睦郎 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノテクノロジー研究部門, 主任研究員 (90356717)
永宗 靖 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノテクノロジー研究部門, 主任研究員 (20218027)
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Keywords | 発光ダイオード / 光取出し効率 / 自然放出光 / 形状基板 / 指向性 / 量子井戸 |
Research Abstract |
本研究の目的は形状基板に基づく光取出し効率の極めて高い半導体発光ダイオードを開発することである。平成18年度では、V溝形GaAs基板の(001)平坦面に成長した横幅0.5μm程度のAl_<0.3>Ga_<0.7>As/GaAs量子井戸の自然放出光は、量子井戸の上下をAl組成の高いAl_<0.65>Ga_0.35As光閉じ込め層で挟むことによって60%を超える効率で外部こ取り出せる現象を見出した。平成19年度では、光学的手法を用いた上記現象の発現メカニズムの解明とともにそれを利用した高効率貴光ダイオードの作製を行った。 まず、発光メカニズムについては、角度分解ホトルミネセンスで発光強度の空間分布を調べたところ、発光はV溝の垂直方向においていくつかの非常に誓い発光ロープを持っていることが分かった。これは、平坦基板発光のLambertian分布と全く異なり、光は強い指向性を持って放射していることを意味する。この結果は、本研究で見出した発光効率の増加大現象が(001)平坦面部における電磁波状態密度の強い不均一性によるものであることを示唆する。 上記現象を発光ダイオードの光取出し効率向上に利用するためには、電流を001)平坦面に効率的に注入させることが重要である。本年度では、(001)平坦面への電流注入効率の高いデバイスの実現を目的として、p型電極の形成位置(V溝中心部、(001)平坦部など)の異なるデバイスを作製してみたが、発光効率の顕著な向上が見られなかった。アバイスの発光スペクトルを詳しく調べた結果、これは、V溝の底に形成された垂直量子井戸による影響であることが分かった。すなわち、垂直量子井戸部のAl組成が周辺領域より約10%低く、ダイオードとしての立ち上がり電圧が0.1V程度低い。このため、V溝周期の小さい試料において電流が電極の形成位置にほとんど関係なくV溝底の量子細線に注入されてしまう。
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Research Products
(4 results)