2005 Fiscal Year Annual Research Report
光データ処理による超高速光信号誤り検出に関する研究
Project/Area Number |
17360176
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
植之原 裕行 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (20334526)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松谷 晃宏 東京工業大学, 精密工学研究所, 技術専門員 (40397047)
小西 毅 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90283720)
和田 尚也 情報通信研究機構, 情報通信部門, 主任研究員 (20358873)
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Keywords | フォトニックネットワーク / 電子デバイス・機器 / 光物性 |
Research Abstract |
速度40Gbps以上の高速な光信号の誤りを検出する光信号処理手法の確立を目指し、今年度はその基本的構成の提案とシミュレーションによる特性の検討を行った。 構成については従来のようなシリアル・パラレル変換後の演算処理ではなく、光信号が伝送しながらにして受信側で誤りの存在を検出可能とする手法により、複雑さを割け、同時に高速処理を可能とするコンセプトを基本とした。また誤り存在の検出のためには情報ビット以外に検査ビットを用いる必要があることから、両者を異なる波長で伝送し、検査ビットは情報ビットの隣接ビットの排他的論理和とする拘束を課すこととした。結果、情報ビット2ビットに対して検査ビット1ビットを加えて3ビットとすることにより、最小ハミング距離が2に拡張され、1ビットの誤りを検出可能とすることができ、同時に検査ビットが波長多重で伝送されるため情報ビットの波長では符号化率が1を維持できる。解析的には軟判定時の符号利得は3.0dBとなる結果が得られた。 また具体的なデバイス構成を検討した。隣接2ビットの排他的論理和を情報ビットと同ビットレートで検査ビットとした場合、両者の和は下の情報ビットを1ビットシフトした符号となる。従って、波長多重された情報ビット列と検査ビット列を波長分波器で分離した後、両者を足し合わせた(排他的論理和)結果を元の符号と1ビットシフトした符号列とビットごとにバランスド型受信器で検出することにより、誤りがない場合には出力は0となり、誤りがあれば出力が発生する方式を提案した。実際に光の排他的論理和を実現するデバイスとして対称マッハツェンダー型全光スイッチを用いて基礎的な実験を行い、パターン効果の影響を抑制する課題はあるものの元の信号と類似のパターンの波形を得られる見通しを得た。また排他的論理和の方式として別途高非線形ファィバ中の自己周波数シフトを用いた方式についても検討を進めている。
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