2006 Fiscal Year Annual Research Report
RF・ベースバンド統合信号処理によるOFDM受信機の低消費電力化
Project/Area Number |
17360181
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
岡田 実 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (10252587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 平一 奈良先端科学技術大学院大学, 副学長 (40243357)
齋藤 将人 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (30335476)
河合 栄治 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (40362842)
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Keywords | OFDM / 携帯端末 / デジタル放送 / ワンセグ / ISDB-T / リアクタンスドメイン信号処理 / マルチパスフェージング / ダイバーシチ |
Research Abstract |
前年度に行った、受信信号品質の推定手法についてさらにその精度を向上するための検討をおこなった.前年度の検討により、受信信号品質の評価は単に受信信号電界強度だけではなく、復調器出力から得られる変調信号ベクトル誤差情報を用いることが有効であることを明らかにしているが、本年度は、この変調信号ベクトル誤差情報から、サブチャネル毎の受信信号対雑音電力比(SNR : Signal to Noise Power Ratio)を推定し、さらに、推定SNRから、サブチャネル毎のビット誤り率を導出することで、受信信号品質の推定精度の向上が可能となることを明らかにした。 次に、この誤り率推定値情報を用いて、RFチューナの制御を行い、消費電力を削減する方法を提案した。提案方式では、各サブチャネル毎のビット誤り率の推定値から、誤り訂正後のビット誤り率の推定値を導出する。訂正後のビット誤り率が良好な範囲では、RFチューナのモードを低消費電力モードに切り替え、一方、ビット誤り率が低下した状況になると、RFチューナのモードをよりNF (Noise Figure)が小さく、受信感度が高くなるが消費電力の大きいモードに切り替える。この制御を行うことで、受信品質をほとんど劣化させること無く消費電力の削減が可能となることを明らかにした。 さらに、本誤り率推定値情報を用いた携帯機向けリアクタンスドメイン制御ダイバーシチアンテナの検討を行った.その結果,従来受信機で大きな問題となっていた低速フェージング環境において特に大きな改善効果がえられており,また,高速フェージング環境においても有効であることを明らかにした。
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Research Products
(3 results)