2005 Fiscal Year Annual Research Report
FRP及び反応性微粉末複合材料を用いた無鉄筋コンクリート床版の開発に関する研究
Project/Area Number |
17360200
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
川上 洵 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (90006693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳重 英信 秋田大学, 工学資源学部, 助教授 (80291269)
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Keywords | 合成床版 / 超機能反応性微粉末複合材料 / 繊維補強コンクリート / 鉄筋を用いないコンクリート / 付着 / 引抜き / 押抜きせん断 / 破壊モード |
Research Abstract |
研究計画書に基づいて,本年度は以下の1)〜4)について研究を進めた。 1)超機能反応性微粉末複合材料(HP-RPCM)と繊維補強コンクリート(FRC)を用いた,鉄筋を用いないハイブリッド床版の静的載荷試験を行った。供試体の寸法は1/2スケールであり,鋼板ストラップを使用している。 2)上記1)の試験より,以下の結果を得た。 (1)HP-RPCMとFRCの問にエアセルを用いた表面処理を行うことによって,床版として十分な付着が確保でき,弾性挙動の測定結果から一体化していることが明らかとなった。 (2)HP-RPCMとFRCの複合化により,これまでの床版において致命的欠陥といわれていた支点間の床版底面中央線に生じていたひび割れの発生を防止できた。 (3)スラブ剛性とじん性が向上し,破壌モードは載荷点からの押抜きせん断となることが明らかとなった。 3)鋼製ストラップは腐食が懸念されるために,耐久性に優れたFRPストラップの応用を想定し,FRPストラップとHP-RPCMの接合による性能を明らかにするための実験を行った。実験は,高さ200mmx幅400mmx厚さ30mmのHP-RPCMに,長さ400mmx幅100mmのCFRP版(厚さ4mmまたは8mm,弾性係数4.0〜5.5GPa)を埋め込んだ供試体を作製し,FRP版の引抜き試験を行った。 4)上記3)の試験より,以下の結果を得た。 (1)厚さ4mmのFRP版の引き抜き試験においては,破壊モードはFRPのHP-RPCMからの引抜けであり,両者の付着に依存することが明らかとなった。 (2)FRP厚さ8mmの場合には養生時に温度応力によるものと思われるひび割れが生じ,破壞荷重の低下に大きく影響し,適切なFRP厚さを選定する必要性が明らかになった。 (3)ジベル効果を向上するためにFRP版に孔を配置した場合には,試験時の破壊モードはHP-RPCM版にひび割れ発生によるものとなった。
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Research Products
(1 results)