2007 Fiscal Year Annual Research Report
可視化実験手法を用いた高性能コンクリートの製造・施工システムの実用化に関する研究
Project/Area Number |
17360205
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
橋本 親典 The University of Tokushima, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (10180829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水口 裕之 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (00035651)
上田 隆雄 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (20284309)
渡辺 健 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (50332812)
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Keywords | 2軸強制練りミキサ / 可視化実験 / フレッシュコンクリート / 再生コンクリート / 練混ぜ性能 / 高性能コンクリート |
Research Abstract |
本研究課題を遂行するために、本年度は、本研究では、局部交錯流動の領域が異なる2種類のモデルミキサを対象に、コンクリートを1相系の粘性モデルと仮定し、高粘性と低粘性のモデルコンクリートが、軸回転と伴に均一になる過程を練り混ぜ性能曲線として定量化を試みた。実験に用いたミキサは、アクリル樹脂製で容積を実機の1/83の縮小率としたモデルを用いた。A型ミキサの局部交錯領域はB型ミキサの約2倍とし、両ミキサの容器長さと羽根回転半径の比(L/R)は同じであり、練混ぜ時の羽根先端の周速度を一定になるように回転速度を調整した。ここで、局部交錯領域の領域は、軸間距離により変化させた。 また、ミキサのブレード表面に取り付けた圧力センサの圧力変動によって、2つのらせん流動が交錯する際に発生するブレード周辺のせん断流の定量化を試み、2種類のモデルミキサに発生するせん断流の大きさと練混ぜ性能曲線の相関について考察した。 その結果、以下のことが明らかになった。 1)アーム遅れ角60度、90度では、両ミキサ間で練り混ぜの進行度合いに大きな差は見られなかった。一方、45度では、A型ミキサのほうがB型ミキサよりも早く100%に漸近している。また、同一ミキサでは、アーム遅れ角45度が最も早く100%に漸近し、60度、90度の順で混合度が100%に漸近する回転数が増える。ミクロ的な練混ぜ性能が良好なミキサの条件としては、局部交錯部の領域が大きくかつ連続性を持つパドル配列を有するものである。 2)A型、B型ミキサとも、動圧と静圧の差は、交錯領域の開始角度近傍で最大値を示す。また、仕事量は動圧センサ取付パターン1、2、3ともほぼ同じ値を示し、骨材濃度が高くなるほど高くなる。これは、相対する2軸より発生するらせん流動が交錯領域でぶつかり合うことにより発生する方向性のない乱流すなわちせん断流が発生しているためと考えられる。また、せん断流は骨材が多いほど活発になっている。これより、粉体量:が多く粗骨材量の少ない高級コンクリートの練混ぜ時間が長くなるのは、この局部交錯流動であるせん断流の発生が劣るためと考えられる。
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Research Products
(4 results)