2005 Fiscal Year Annual Research Report
地盤の大変形・破壊問題の一部を流体力学的枠組みで簡単に解く試み
Project/Area Number |
17360223
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
八嶋 厚 岐阜大学, 工学部, 教授 (90144394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 鋒 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (70303691)
沢田 和秀 岐阜大学, 流域圏科学研究センター, 助教授 (30273121)
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Keywords | 大変形解析 / 模型実験 / ソフトウェア |
Research Abstract |
本研究は、すべての問題というわけにはいかないが、多くの実務者・研究者が待ち望んでいる地盤の大変形問題に対する解決法を、非常に簡単な手法で提供しようとするものである。古典的な支持力問題、地盤への剛体の貫入問題、地盤と構造物の大変形時の相互作用など、非常に重要な問題でありながら、解析することが極めて難しかった問題を、「簡単なお絵かきソフトで解析対象を構築し、粘着力cと内部摩擦角φのみを材料パラメータとして解析し、結果を画面上で表現する」といったシステムを構築し、広く公開するものである。提案する解析手法の妥当性については、研究代表者らのグループで開発してきた有限変形理論に基づいた有限要素解析結果および本研究期間に作成する2次元模型実験との比較により検証する。 地盤と剛体境界の摩擦の取り扱いに関して、フル・フリクションおよびノン・フリクションといった両極端の境界条件ではなく、任意のcおよびφをもつ境界が扱えるように解析手法の改良を行ったが、いまだ目標には至っていない。今後もこの問題について検討を続ける。 斜面崩壊の模型実験の実施し、斜面を流下する土砂の形状と底面に与える衝撃力について実験結果と解析結果を比較した。斜面崩壊に伴う防御工への衝撃圧算定手法としての位置づけを明確にするために、斜面の傾斜角、地盤材料の変化をパラメータとした模型実験を実施した。系統だったこれらの模型実験を数値シミュレーションで再現した。その結果、ある程度の大きさまでの粒径の材料は、土砂の形状・衝撃力ともに表現できたが、粒径が大きくなると衝撃力は概ね表現できたが、流動形状は表現できないことが分かった。このことから、解析手法の材料に対する適用範囲が限定された。 アプリケーションついては、ユーザーフレンドリーな環境を構築し、いろいろな場面に対応できるように改良している。
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