2005 Fiscal Year Annual Research Report
深海底におけるメタンハイドレート堆積層の資源開発に伴う力学的挙動の評価
Project/Area Number |
17360226
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
兵動 正幸 山口大学, 工学部, 教授 (40130091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 秀一 山口大学, 工学部, 教授 (80044618)
石田 毅 山口大学, 工学部, 教授 (10232307)
田中 一宏 山口大学, 工学部, 助教授 (30188289)
中田 幸男 山口大学, 工学部, 助教授 (90274183)
吉本 憲正 山口大学, 工学部, 助手 (00325242)
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Keywords | メタンハイドレート / 深海底 / 堆積層 / 資源開発 / 力学挙動 / 構成式 / 地盤変形モデル / メタンガス |
Research Abstract |
深海底におけるメタンハイドレート堆積層のメタンハイドレート生産時の変形挙動を評価するため,原位置の温度・応力条件下での存在を模擬した試料に対して、想定される生産手法によるメタンハイドレートの分解過程を再現し,それに伴う堆積層のせん断変形および体積変化を評価した.さらに,堆積層の初期応力状態および生産時の応力変化によるせん断変形および体積変化についても検討した.また,基礎試錐で認められたMH層(砂層)および泥層の変形,強度特性を表す構成式の開発を行った.そして,MH層を含む砂泥互層の挙動を表現することを目的とした.具体的には,(1)種々の状態下におけるMH堆積層のMHの分解による変形挙動の評価,(2)種々の状態下のMHの挙動の把握と構成モデルの作成,泥層の構成モデルの開発,(3)砂泥互層の力学的挙動の評価,を実施した.得られた知見を以下に示す.(1)MHの分解による堆積層の変形挙動は,分解時の応力状態の影響を受け,せん断変形,体積変化挙動が異なる.特に,限界応力比を超えた状態で分解させた場合,顕著なせん断変形が生じ,体積変化については膨張挙動を示すことが分かった.構成式については,修正Cam-Clayモデルを基本とし,それに下負荷面や内部応力項の導入することによりMHを含む地盤の力学特性を表現できるものを開発した.また,温度上昇や圧力減少などによるMHの分解により生じる地盤の変形挙動についても表現できるモデルへと拡張した.その結果,実験により現れた挙動を良く表現でき,実験で生じてせん断変形や膨張挙動についても表現できることがわかった.泥層については,提案の構成モデルにおいて内部応力項をなくすことにより,下負荷面を導入した修正Cam-Clayに帰着することから,パラメータの設定により対応できると考えられる.
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