2005 Fiscal Year Annual Research Report
センサーネットワークを用いた東シナ海南西部における外洋と沿岸の統合観測
Project/Area Number |
17360240
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Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
児島 正一郎 独立行政法人情報通信研究機構, 電磁波計測部門亜熱帯環境計測グループ, 研究員 (80359108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 健治 独立行政法人情報通信研究機構, 総合企画部企画戦略室, 主任研究員 (50359006)
仲座 栄三 琉球大学, 工学部建設環境工学科, 助教授 (90180265)
小賀 百樹 琉球大学, 理学部物質地球科学科, 助教授 (50153515)
久木 幸治 琉球大学, 理学部物質地球科学科, 教授 (60305183)
長尾 正之 産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 研究員 (70251626)
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Keywords | リモートセンシング / センサーネットワーク / 海洋レーダ / 漂流ブイ / 微細構造測定装置 / 表層流計測 / 黒潮 / 海水交換 |
Research Abstract |
1.遠距離海洋レーダによる外洋の流動場観測 遠距離海洋レーダの開発で試験的に取得した受信信号(2002年〜)から日平均の表層流ベクトルのデータセットと日平均の渦度のデータセットを作成し、東シナ海南西部における黒潮とその周辺の流動場の特性、外洋と沿岸域との相互作用、黒潮周辺で発達する渦の変動特性等を明らかにした。また、遠距離海洋レーダで計測した表層流データから黒潮の変動に伴う八重山諸島の潮位変動を推定する手法を開発し、黒潮が沿岸潮位の変動に及ぼす影響について明らかにした。 2.短波海洋レーダによる石西礁湖の北側海域と外洋の流動場観測 短波海洋レーダによって石西礁湖の北側海域と外洋の流動場の連続観測を2005年8月22日〜2005年10月1日まで実施し、その流動場と渦度場の特性を明らかにした。また、東シナ海南西部から石西礁湖への外洋水の流入パターンを明らかにした。 3.Gpsと衛星通信を利用した漂流ブイによる石西礁湖内の流動場観測 GPSと衛星通信を利用した漂流ブイによって、東シナ海南西部から石西礁湖への物質輸送の過程(移動速度と移動経路)と、石西礁湖から東シナ海南西部への物質輸送の過程(移動速度と移動経路)を明らかにした。また、東シナ海と太平洋における広域物質輸送についての計測を行い、そのパターンを明らかにした。 4.微細構造測定装置による定地点計測 鉛直微細構造計測器によって、東シナ海南西部から石西礁湖における水平流速の鉛直傾度、鉛直傾度の観測を実施し、東シナ海南西部と石西礁湖におけるこれらの物理量の特性を明らかにした。また、水平流速の鉛直傾度、高感度水温計の鉛直傾度との間の相関関係も明らかにした。さらに、短波海洋レーダと漂流ブイによる流動場観測結果との比較により、流動場の変動とこれらの物理量の変動との関係を明らかにした。
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