2006 Fiscal Year Annual Research Report
サブミクロン領域の超微粒度吸着剤を用いた高速前処理をともなう膜分離
Project/Area Number |
17360255
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松井 佳彦 北海道大学, 大学院工学研究科, 教授 (00173790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 拓 北海道大学, 大学院工学研究科, 助教授 (30283401)
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Keywords | 吸着 / 活性炭 / MF膜 / 膜分離 / 浄水 |
Research Abstract |
かび臭対策として,粉末活性炭により浄水処理を行っている浄水場では,長期化した場合,粉末活性炭の使用量増大によるコスト増だけでなく,排水処理施設への負荷の増大による浄水処理への影響など大きな課題がある.また,十分な接触時間をとれないことから,粉末活性炭の注入率を高めることによって対応するなど,吸着能力を有効活用できていないという課題も抱えている.オゾンや粒状活性炭による高度浄水処理においても,臭素酸など解決すべき課題を抱えており,新たな処理方法の解決が求められている.本研究では市販の粉末活性炭より遥かに粒径の小さい微粉炭を膜処理の前処理として用いた処理システムにおけるジェオスミンとその生成原因藻類であるアナベナの除去について検討した.その結果,以下のことがわかった. 1)MF前処理として微粉炭は接触時間4分,添加濃度2mg/Lでジェオスミン除去率96%以上(残留率4%以下)であった.これに対し,同一条件で市販炭は除去率65%以下(残留率35%以上)であった. 2)微粉炭2mg/Lは市販炭20mg/L以上に相当する除去性を示した. 3)藻体内ジェオスミンは活性炭無添加でもMF膜で分離可能であったが,おそらくモジュール内圧力上昇のため膜ろ過水ジェオスミン濃度はろ過時間と共に増加した.しかし,微粉炭/MFシステムでは膜ろ過水のジェオスミン濃度の時間上昇は見られなかった. 4)微粉炭添加は,膜ろ過運転に伴う長時間の膜間差圧の上昇のみならず(非可逆的ファウリング),逆洗浄サイクル毎の差圧の上昇(可逆的ファウリング)をも低減させる効果があることが分かった.
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Characteristics of submicron activated carbon adsorption : experiments and a branched -pore model analysis2006
Author(s)
Matsui, Y., Kurihara, S., Sanogawa, T., Murai, K., Sawaoka, D., Ohno, K.
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Journal Title
Proceedings IWA 5th World Water Congress 2006(CR-ROM)