2007 Fiscal Year Annual Research Report
4次元変分法を用いた物質輸送モデルと観測の最適統合化に関する研究
Project/Area Number |
17360259
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鵜野 伊津志 Kyushu University, 応用力学研究所, 教授 (70142099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 伸夫 国立環境研究所, 大気圏環境研究領域, 室長 (90132852)
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Keywords | 黄砂 / ダストモデル / データ同化 / ライグー |
Research Abstract |
対流圏物質輸送モデル(CTM)は、様々な物理・化学過程を適切に取り込んで複雑になるとともに、その再現性が著しく向上してきた。最近注目を集めている4次元変分法(アドジョイント法;以下4DVAR)は、空間的・時間的変動を有する観測データという物理・化学法則にもとづく世界を、我々が持っている利用可能な最大限の知識を用いて、出来るだけ高精度で定量的・完全に記述するポテンシャルを有し、観測とCTMを統合化する手法である。本研究では、4DVARをCTMに活用し、1)4DVARによりモデルと観測データの最適な統合化を図ること、2)地上観測データ、ミー散乱ライダー観測データ、衛星観測データなどの時間空間分解能の異なるデータを同一のモデルを用いて4DVARのフレリムワークの確立、3)自然起源の発生源である黄砂(ダスト)や焼畑起源の大気成分の起源の推定等、を行うことを目的とした。平成19年度は最終年度にあたり、昨年度までに完成させた。完全に並列計算モードで実行可能な土壌性ダストの4DVARシステムを用いて、2007年3月から5月に掛けてアジアの広範囲で観測された3つのダストエピソードに着目して、モデル解析を行った。データ同化には国立環境研究所の展開するレーザーレーダー観測データを用いて、ダストの発生量の最適化を行い、4DVARによりダストモデルの精度が大きく向上することを示した。また、データ同化に用いない独立した観測データとして、NASA/CALIPSO衛星のライダー観測結果を用いて、モデルの妥当性の検証を行い、それらの成果を4編の英文論文と、1編の和文論文として掲載が決まっている。
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Research Products
(6 results)