2005 Fiscal Year Annual Research Report
環境負荷低減型建築構造創生支援統合環境の構築に関する研究
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17360268
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大森 博司 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (90092387)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 忠稔 名古屋大学, 環境学研究科, 助教授 (70273597)
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Keywords | 遺伝的アルゴリズム / 多目的最適化 / ライフサイクルデザイン / ライフサイクルアセスメント / 生涯排出二酸化炭素 / 維持保全 / シナリオ / 並列計算 |
Research Abstract |
平成17年度の計画実績の概要は下記の通りである。 (1)遺伝的アルゴリズムによる構造形態創生法へのLCA評価項目の追加 1)遺伝的アルゴリズムによる多目的最適化法の改良:LCA(ライフサイクルアセスメント)には主として、LCCO2(生涯排出二酸化炭素)、LCC(生涯コスト)、LCE(生涯エネルギー)などのほかに、LCW(最終廃棄物)、LCNOx(生涯排出窒素酸化物)、LCSOx(生涯排出硫黄酸化物)などがあり、これらをそれぞれできるだけ抑えることが要求される。これらは互いにトレードオフの関係にあることが予想されるたため、これらの最適化の過程には多目的最適化理論の適用が必要とされた。ここでは、多目的遺伝的アルゴリズムの手法として近年注目を集めているSPEA2を導入し、この過程を完成させた。 2)維持保全シナリオの最適化理論と遺伝的アルゴリズムによる最適化過程の構築:建築物が竣工した後、外装、内装、構造躯体の修理改修をどのような順序とタイミングで行えば、建築物の寿命を延ばし、生涯運用コストや生涯消費エネルギーなどを効果的に抑止することができるのか、その時間的戦略をここでは維持保全シナリオと呼んでおり、これを1)の多目的遺伝的アルゴリズムの理論により求めようとするのがここで目指す維持保全シナリオの最適化過程である。ここでは、この過程の構築を行った。 (2)ネットワークコンピューティングの構築(分散型遺伝的アルゴリズムの開発) (1)の最適化の過程に分散型遺伝的アルゴリズムを導入した。これにより理論的には個体数だけの分散処理過程があればひとつの個体の計算処理にかかる時間ですべての処理を終了することができることになるが、実際にはコンピュター間のデータの転送などのオーバーヘッドがあり、効率は低下することが予想された。今年度研究の終了段階で、並列型計算機の導入による実証計算を開始した。今後、この並列化の効果の実測を行う予定である。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] 拡張ESO法による建築構造設計2005
Author(s)
崔昌禹, 大森博司, 佐々木睦朗
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Journal Title
Proceedings of Computational Sceince Symposium, FCS/Techno-Sympo/MPS Symposium 2005 Vo.2005,No.11
Pages: 149-156
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[Journal Article] Computational Morphogenesis and its Application to Structural Design2005
Author(s)
大森博司, 風袋宏幸, 飯嶋俊比古, 武藤厚, 長谷川泰利
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Journal Title
Proceedings of International Symposium on Shell and Spatial Structures, Theory, Technique, Valuation, Maintenance, Bucharest Poiana Brasov, Romania, 2005
Pages: 13-20
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