2007 Fiscal Year Annual Research Report
環境負荷低減型建築構造創生支援統合環境の構築に関する研究
Project/Area Number |
17360268
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大森 博司 Nagoya University, 大学院・環境学研究科, 教授 (90092387)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 忠稔 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 准教授 (70273597)
|
Keywords | ライフサイクルデザイン / 構造形態創生 / 遺伝的アルゴリズム / 確率 |
Research Abstract |
建物構造の真の品質は、設計・施工・維持管理・修理保全・解体・再利用・廃棄といった建築の寿命全般にわたる長期的性能を確保して初めて達成される。コストに関しては、初期投資のみならず維持管理や廃棄の各段階でのコストを検討の対象とすべきであり、施工・維持管理・修理保全・解体・再利用・廃棄に関してはそれらの容易性や効率性を視野に入れた戦略的な建築構造設計が求められる。ここでは、ライフサイクルデザインの思想に基づき、建築構造の「優良化設計」を設計者が容易に実現するために、申請者が開発した構造形態創生手法を有機的に統合することにより実現できる新しい建築構造創生支援環境の構築を目的としている。本年度は一昨年度、昨年度の研究成果を踏まえて以下の項目を実施した。 (1)並列計算システムの構築と専用の遺伝的アルゴリズムのプログラムの開発:昨年度本研究助成によって導入した並列計算システムにより、遺伝的アルゴリズムの最適化過程を実行させるために開発されたプログラムを用い、並列化計算の効率が実際にどの程度まで可能か直接検討するとともに、並列計算のためのプログラミングの技法と効率化の方法を学習し、今後の研究に向けての基礎データを採取した。 (2)確率論の導入による不確定要因の最適化過程への適用:建築物の環境負荷低減設計をそのライフサイクルを視野に入れて行うためには、これらの荷重が建築物の供用期間中における影響を評価に入れることが必要となる。ここでは、すでに昨年度、理論的検討を開始している不確定な要因に対応できる構造形態創生過程を構築するための基礎的な研究を遂行し、開発中の構造形態創生のシステムへ導入し、前項目にある並列計算システムに載せることで高効率の計算プログラムを作成、その効果を実証的に明らかにした。
|
Research Products
(4 results)