2007 Fiscal Year Annual Research Report
デジタルセンサネットワークとパターン認識を用いた制振構造物の自動性能把握
Project/Area Number |
17360274
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
三田 彰 Keio University, 理工学部, 教授 (60327674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 佳生 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60312617)
西 宏章 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (00365470)
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Keywords | スマートセンサ / システム同定 / ヘルスモニタリング / 制振 / ニューラルネット |
Research Abstract |
小型ネットワーク端末SUZAKUと高精度な3成分サーボ加速度センサからなるスマートセンサのプロトタイプを製作した。そのスマートセンサを用いて、TCP/IPによるパケット通信のみを利用した時刻同期手法を提案し、これまでより格段に高い精度を実現した。さらに、LANケーブル内の普段利用されない芯線を同期用に活用することで、さらに高い時刻同期性能を実現する仕組みを提案し、実験によって性能を確認した。 接続してすぐに利用できるセンサシステムとするために、本研究で開発したスマートセンサ用のデータモデルを構築した。そのことにより、自動的にサーバにデータが蓄積される仕組みとした。これはIEEEのプラグアンドプレイの規格を拡張したものである。 評価アルゴリズムについては、制振装置の組み込まれた建物を対象として多数提案した。ニューラルネットを用いた手法、時刻歴応答から直接剛性を推定する手法、ARモデルの距離尺度を利用した手法、さらにはフィードバック制御が組み込まれた建物の損傷同定手法などである。これらの成果は多数の英文論文としてまとめた。さらに制振装置が設置されている実建物の地震観測を行って、動特性に経年変化があることが確認された。当該建物の場合は、劣化ではなく書籍などによる積載荷重の増加による影響が大きいものと推定された。 以上、本研究は当初の目的通り、多くの成果を上げることができ、いくつかの研究成果は実システムに適用可能なレベルに到達した。
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Research Products
(12 results)