2006 Fiscal Year Annual Research Report
自然のポテンシャルを活かす「感覚-行動」プロセスの解明
Project/Area Number |
17360287
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
宿谷 昌則 武蔵工業大学, 環境情報学部, 教授 (20179021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 正則 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (60300513)
高橋 達 東海大学, 工学部, 助教授 (50341475)
西川 竜二 秋田大学, 教育文化学部, 助教授 (00307703)
斉藤 雅也 札幌市立高等専門学校, インダストリアルデザイン学科, 講師 (20342446)
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Keywords | 「感覚-行動」プロセス / 冷放射 / エクセルギー / 雨水 / 排水再生水 / 窓開閉行為 / 住環境教育 / 温房 |
Research Abstract |
5人の研究者はそれぞれ、次のことを行なった。 ・宿谷は、特に蒸暑な環境条件のもとで、室内環境において長波長放射が果たす役割、風速の変動が快適感に果たす役割、高湿度とヒトの感覚-行動の関係などに着目した研究を行なった。天井を24〜28℃に冷却した室内において、主として自然通風を活用し0.1m/sを越える室内気流が得られると、在室者に快適さをもたらし得ることが明らかになった。 ・菅原は、北海道〜四国にある11カ所の戸建て住宅における窓開閉行為について、その年変化や室温との関係を、正規累積分布関数に当てはめることによって意味付けを行い、室の種類・居住者数・地域により窓開閉行為の特性に違いが見られることを指摘した。 ・高橋は、植生浄化・緩速ろ過・ビオトープを複合した水質浄化システムと雨水・排水再生水を活用する住宅給排水システムの実測調査を行なった。食べ残しを拭き取るライフスタイルが水質浄化システムの機能を補完することや、水量水質の連続監視結果を情報開示した結果、住まい手の手入れにより再生水の水質が活用可能なレベルまで改善されることを明らかにした。 ・西川は、東北のヒートショック問題を背景に、冬季の住宅熱環境と健康の知識を秋田の大学生に教授し、後に厳寒期の自宅内温度記録と、家族との話合いを行わせることで、暖房環境と意識を調べた。住み手が5〜25℃という大きな温度差に無意識なこと、快適と思う温度と暖房設定温度、実際の室温の不一致を把握した。17年度33名に18年度40名分の実測データを追加した。 ・斉藤は、全国主要都市のエアコン普及率を調査し、寒冷地(札幌・仙台)で急速にエアコンが普及しており、特に、賃貸集合住宅(1室型)にその傾向が強いことを明らかにした。また、ヒトの温度感覚に関する調査を行ない、夏季の快適と想像する温度が23〜25℃にあるのに対して、熱的な不快をもたらさない環境が実現される室内空気温は26〜29℃であった。
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Research Products
(8 results)