2005 Fiscal Year Annual Research Report
住宅用衛生機器の節水効果に関する総合評価手法の開発研究
Project/Area Number |
17360288
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
大塚 雅之 関東学院大学, 工学部, 教授 (20288088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 憲良 首都大学東京, 都市環境学部, 教授 (10193434)
鎌田 元康 東京大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70011228)
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Keywords | 節水 / 衛生機器 / 省エネルギー / 住宅 / 総合評価手法 |
Research Abstract |
住宅用衛生機器の節水効果の総合評価法を立案するために、(1)給水、給湯系、(2)排水系という、水の供給側、排出側の2つの評価を行うことの視点から分担して研究を実施している。主に(1)に関しては、市川、鎌田が担当し、(2)は大塚が担当している。初年度は、各自の担当箇所を検討した。その成果は、以下のとおりである。 市川は、節水に係わる総合評価を構築するために、本年度は(1)エンドユーザへの節水調査意識や水回り空間などのアンケート調査、(2)節水に係わる性能試験方法を検討するための基礎的実験として、エコマーク認定商品の節水器具、及び非認定品の市販の各種節水グッズなどを対象に吐水性能実験等を行った。これらの結果、例えば、エンドユーザの水回り空間や節水機器に対する要求実態、これまで不明確であった節水器具の最低必要圧力など種々の有益な基礎的データを入手することが出来た。これらの成果は、18年空気調和・衛生工学会大会などへ発表する予定である。 鎌田は、家庭用給湯設備における省エネルギー、節水の観点から次のような研究を行った。まず、一般型瞬間式ガス給湯機、潜熱回収型瞬間式ガス給湯機、深夜電力利用温水器、自然冷媒(CO_2)ヒートポンプ給湯機の4種類の給湯機を用い、従前から提案されている運転モードに従ったエネルギー効率実験および出湯時間と停止間隔を種々変化させた基礎実験などから、それぞれの機器に対し、水温・気温、1日の湯使用量、使用時間などの要因がエネルギー効率に及ぼす影響を明らかにした。その上で、家庭での湯使用量の半分以上を占める入浴行為に的を絞り、鎌田の研究室ですでに行っていた実測調査、入浴実験の結果をもとに、各種入浴モードを提案し、追焚き、沸かし直し時のように、入水温が高くなると効率が下がる自然冷媒(CO_2)ヒートポンプ給湯機を中心に、この入浴モードを用いたエネルギー効率実験を行い、節水効果とエネルギー効率低下割合などに関するデータを整備した。成果は修士論文にまとめた。 大塚は、従来型機器に対し節水型機器を導入した場合の節水量、CO_2排出量、コストなどの削減量を指標に評価を行った。また、衛生器具を介し排水系統に排水された場合の搬送性能の低下を機器の性能評価に加えるため、各種洗浄方式の便器(節水型、超節水型を含む)の搬送性能と排水流量との関係を国内の各種搬送性能試験法を用いて把握した。 各自の研究成果の一部は、既に平成17年度日本建築学会(大会)、同(関東支部報告)、空気調和・衛生工学会大会でも報告したほか、平成18年度も前記の学会などで報告する。次年度は、各担当箇所を掘り下げて検討するとともに、上記、内容の総合化を視野に入れた研究を行う予定である。
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Research Products
(9 results)