2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17360291
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
宇野 求 千葉大学, 工学部, 教授 (20261935)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 正雄 千葉大学, 工学部, 教授 (80110287)
藤井 俊二 大成建設, 技術センター建築技術研究所, 所長 (20393655)
松村 秀一 東京大学, 大学院工学系研究科, 助教授 (00199853)
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Keywords | ビル連結 / 連結制振 / 地域防災 / 都市再生 / 省エネルギー |
Research Abstract |
3カ年研究の初年度の研究として、主に、計画と環境工学の角度から基礎的検討作業を行った。 第1に、都市「すき間」の実態把握を目的として、東日本橋エリア(日本橋問屋街)の建物調査を実施した。対象地選定の理由は、当該地域が、1)東京都心部の代表的商業集積地であること、2)耐火建築がもっとも早い時期に建設された地域であること、3)都市構造的および都市形態的に小規模ビルが集積する必然性をもっていること、4)大都市都心部の再生についての代表的典型的事例として解析できること、したがって、5)高密度に集積したビルの「すき間」有効活用の潜在的可能性が高いと考えられること、である。大都市の都心商業地域の再生については世界的に同様の動きがみられ、他都市の事例についても現地視察調査(ソウル、パリ、リスボン)を行い、問屋街における広義の「すき間」のさまざまなあり方を確認した。 第2に、都心部のペンシルビル間の「すき間」の環境計測調査を実施して、昼夜および季節による温度や風の変動についての概略、すなわち建物内外の気候の緩衝空間として機能していることが確認された。また、中小規模ビル群の隙間空間を含む建物外部の温熱環境について、建物を囲うことによって内部と外部の熱的な中間領域を作り出し、建物内部の空調負荷低減などの省エネルギー化を図る、熱環境制御の手法を検討し、流体解析ソフトによる解析でその有効性を検証した。 第3に、過密地域の広域災害を街区全体で防衛するために、各建物の隣棟すき間部分に消火用の配水管をネット状に張りめぐらし、放水消火する「街区連結送水管システム」について基礎的な検討を行い、モデル過密地域の消火設備と体制に関する実地調査および基本計画を作成した。
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