2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17360294
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西本 賢二 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (30361645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野城 智也 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (30239743)
大塚 雅之 関東学院大学, 工学部建築設備工学科, 教授 (20288088)
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Keywords | 簡易用途転換 / インフィルシステム / SI住宅 / ペーパーハニカム / インフィルの動産化 |
Research Abstract |
本研究では、建物の既存ストックを対象に、スケルトンとインフィルの着脱性を高め、簡易に用途転換を可能にするインフィルシステムの開発を進めている。本年度の研究成果は、以下の通りである。 1.インフィルシステムの改良検討・設計 (1)居住者のDIYによる参加を想定しているため、家庭内にある道具や作業経験値を考慮して、作業インターフェースのレベルを分類した。 (2)インフィルの利用サイクルは、居住者がコントロール可能な家具家電が比較的早いため、それらの変化に対応可能な可変性や施工性を考慮し、作業インターフェースの設定を行った。具体的には、仕上がりに大きく係わる、垂直・水平精度を要求される部位と、作業に資格を有する部位をプロの領域とした。 (3)(1)(2)を考慮し、ペーパーハニカムによる収納棚(収納間仕切りも含む)・浮き床、圧送排水ポンプを想定した排水管、カッターで切断可能なダクトを基本パターンとしたインフィルシステムの設計を行った。 2.実装実験 (1)1.で改良検討を行ったインフィルシステムについて、実装実験を行った。具体的には、ペーパーハニカムの現場加工性や、それに伴う騒音や粉塵の低減効果を確認した。一方、小口の脆弱性が、繰返しの着脱や仕上り、施工中の衝撃による凹み等に影響するという課題も抽出された。 (2)ペーパーハニカムによる収納棚を、プロと学生が共同作業することによって、「道具の違い」「技能の違い」を考慮して設定した、作業区分の有効性を確認した。 3.ペーパーハニカム利用調査 (1)現在、市場に流通しているペーパーハニカムのサンプル収集や、メーカーへのヒアリングを通じて、使用する材料の基本性能や実例などを調査した。 (2)ペーパーハニカムの適用可能な範囲を確認するために、建築基準法・消防法を調査し、その制約条件を整理した。 (3)ペーパーハニカムは、畳や襖などの芯材として一部利用されているが、本研究の様な積極的な利用は実例が少ないため、実装実験後の作業員へのアンケートを通じて、適合可能性を調査した。
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Research Products
(2 results)