2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17360309
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
丸山 公一 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 教授 (90108465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉見 享祐 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 助教授 (80230803)
鈴木 真由美 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 助手 (20292245)
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Keywords | 金属間化合物 / チタンアルミナイド / ナノ層状組織 / 界面構造設計 / 材料強化 / ホール・ペッチの関係 / ミスフィット転位 / 組織劣化 |
Research Abstract |
TiAl合金は、次世代の軽量高温材料として注目されている。この材科はα_2Ti_3Al相とγTiAl相からなる層状組織をとる。この材料の層界面を制御し、材科を強化することが、本研究の目的である。そのためには、界面構造を制御する方法論の確立が必要である。本年度は、γ/α_2界面へのmisfit転位の導入プロセスついて検討し、次の成果を得た。 1.層状組織を生成する時効温度の上昇にともなって層の厚さが増すが、層厚がある臨界値λcを越えるとγ/α_2界面に界面転位が導入される。この界面転位の導入によって、γ/α_2界面付近の各相は、弾性変形して格子が連続した整合な状態から、ミスフィット転位が導入されて格子が不連続になった半整合状態へ変化する。 2.γとα_2相間の格子ミスフィットを緩和するには、2種類の転位からなる転位網を導入する必要がある。本材料で転位網を構成するために界面に導入される転位は、1/2<110]通常転位と1/6<112]半転位の2種類からなる。 3.<112]方向より<110]方向の格子ミスフィットが大きいため、1/2<110]転位の方が先に導入される。1/2<110]通常転位の易動度が1/6<112]半転位のそれより大きいことも、前者が先に導入されることに寄与している。また、格子ミスフィットが大きいほど、同じ層厚のときにより多くの界面転位が導入されている。 4.格子ミスフィットの増大とともに、界面転位の臨界層厚λcが減少し、界面転位の飽和密度が増加する。第3元素添加によって格子ミスフィットを調整すれば界面転位導入のプロセスをコントロールできる。
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Research Products
(6 results)