2006 Fiscal Year Annual Research Report
メゾンスコピック機能材料のマイクロ波プロセッシング
Project/Area Number |
17360315
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
滝沢 博胤 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90226960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 大和 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60396455)
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Keywords | セラミックス / メゾスコピック系 / 薄膜 / ナノ材科 / スピノーダル分解 / コーティング / マイクロ波プロセッシング |
Research Abstract |
マイクロ波照射下での化学反応は、特定成分の選択加熱による微視領域での熱的非平衡反応としての特徴を有し、ナノ・メソスケールでの非平衡組織・構造を有する革新的新素材創製につながる。本研究では、新しい無機材料プロセッシングの構築を目的として、マイクロ波照射による非平衡反応下てのナノ・メソスケール構造体を形成し、交番電磁界中でのプロセッシングの特長を活かした電気的、磁気的、光学的物性制御・機能発現を検討する。本年度は、スピネル構造系のFe_3O_4-FeAl_2O_4固溶体のスピノーダル分解によるメゾスコピック組織形成を検討し、Fe-rich組成からなる強磁性層と、Al-rich組成からなる常磁性層が10〜30nmスケールで格子状に積層したナノ組織の形成に成功した。周波数の異なるマイクロ波を利用した材料プロセッシングを検討したところ、波長の長い2.45GHzのマイクロ波利用が有効であり、相分離の形成には物質内部へのマイクロ波侵入深さ(δ)が大きく影響することが明らかとなった。VSMによる磁気測定の結果、得られた組織体は元の固溶体に比べ、飽和磁化が1.4倍、保磁力が3.3倍となった。相分離により形成された組織により、強磁性層であるFe-rich層が、Al-rich層に格子状に囲まれ、磁壁の移動が抑制されたためと考えられる。 マイクロ波照射下での金属チタン粉末の窒化反応を利用し、種々の金属やセラミックス表面上に窒化チタンコーティングを形成できることを見出した。本プロセスでは、従来のCVD等の手法に比べ、短時間て窒化物膜の形成が可能である。
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Research Products
(1 results)