2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17360329
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
任 暁兵 独立行政法人物質・材料研究機構, 材料研究所, 主幹研究員 (30343875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG Wenhong 独立行政法人物質・材料研究機構, 材料研究所, 特別研究員
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Keywords | 強誘電体 / 圧電材料 / 時効効果 |
Research Abstract |
本研究では、点欠陥のナノ秩序に関する普遍な対称性原理を強誘電体物質に適応することを証明すると共に、この新しい原理に基づいて、巨大圧電効果及び付随する新現象と点欠陥の種類、濃度などの関係を詳しく研究することを目的とする。更に、巨大圧電効果を得られる最適材料と最適条件を見出し、新機能材料及び新マイクロアクチュエータやデバイスなどの創出も探索する。 17年度では、材料合成、単結晶作製を始め、点欠陥ナノ秩序の対称性原理を証明する目的とする。基本的な進め方としては、先ず応用する可能性の高い、しかも構造的に一番簡単である幾つのperovskite化合物(BaTiO3など)をベースに、acceptorイオンをdopeし、構造空孔など点欠陥を導入する。これらの化合物について、点欠陥のナノ規則化を実験的に観察し、点欠陥ナノ秩序の対称性原理を検証する。以下の重要成果が得られた。 1.強誘電体における時効による安定化効果は世界初めて観察された。BaTiO3とPLTにおいて、時効による逆変態温度の上昇を見出し、その効果は点欠陥のナノ秩序の対称性原理でよく説明できる。 2.Mn-dopeしたBaTiO3単結晶において、時効による可逆的なドメイン変換を始めて検証した。この重要な実験結果は点欠陥のナノ秩序の対称性原理を強く支持する結果になった。
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Research Products
(6 results)